ゾーホージャパン株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:マニカンダン・タンガラジ、以下「ゾーホージャパン」)は、1948年設立の日産証券株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:二家 英彰 氏、以下「日産証券」)が、固定利回りの資産運用サービス「利回りファンド」の業務システムを自社で開発・運用する体制を構築したことを発表します。日産証券は、法改正・制度変更・セキュリティ強化・新サービス展開が継続的に発生する金融業界において、自社主導でシステムを開発・改修・運用できる環境を整えました。その基盤として活用されているのが、ローコード開発ツール「Zoho Creator」です。セキュリティ要件への対応、法改正への迅速な対応、さらには新サービスへのシステム流用まで、金融機関における内製化の実践事例として紹介します。 背景 金融業界では、法改正・ガイドライン改訂・セキュリティ要件の強化など、システムへの対応要請が継続的に発生します。一方で、こうした変更への対応を外部ベンダーと連携して進める場合、改修のたびに調整や開発工数が発生し、新サービスの立ち上げ時には開発投資が事業化のハードルとなることがあります。加えて近年は、金融当局がインターネット取引における多要素認証(MFA)の導入拡大を呼びかけるなど、セキュリティ要件の更新も加速しています。 このような環境下では、法改正やセキュリティ要件の変化に応じて、必要な改修や機能追加を迅速に進められる体制を持つことが、金融機関にとって重要な経営課題となっています。こうした課題に対し、日産証券は2023年の「利回りファンド」立ち上げを機に、ローコードによる内製化を選択しました。以降、法改正対応、セキュリティ強化、新サービス展開を自社主導で進めており、その約3年にわたる取り組みが今回の発表の背景にあります。 「利回りファンド」の内製開発 日産証券は2023年、「利回りファンド」のサービス開始にあたり、顧客情報管理・お客様マイページ・口座開設ページなどを含む業務システムをZoho Creator で内製開発しました。内製化を選んだ理由は、コスト抑制にとどまりません。法改正やサービス変更への対応を外部に委ねず自社の判断で進められること、リリース後も継続的に改善・改修できる体制を持てること。こうした事業運営の前提を、最初から組み込んでいたことが内製化の根本的な動機でした。 セキュリティ対応 日産証券は、金融サービスとして求められるセキュリティ対策を自社主導で実装しています。顧客専用のセキュアなログイン環境により約1,000名のポータルユーザーの情報を保護し、画面の誤表示や情報漏洩リスクの低減を図っています。また、Zoho Creator においても多要素認証(MFA)およびパスキー認証への対応が進められており、金融当局が求める認証基盤の強化に継続的に対応できる環境が整っています。こうした対策の安全性は、サービスリリース前に実施した外部企業によるペネトレーションテスト(侵入テスト)でも確認済みです。 法改正への対応 2024年の金融商品取引法改正に伴い、利回りファンドにおいて必要となったクーリング・オフ対応について、日産証券は外部ベンダーへの依頼を介さず、自社の判断とスピードで顧客向け画面の改修を完了しました。改修にかかるリードタイムとコストを抑えながら対応できたことは、継続的なサービス運営における実質的な強みです。今後も法改正やガイドラインの見直しが続く金融業界において、日産証券ではこうした自社主導の改修体制が継続的なサービス運営を支える基盤となっています。 新サービスへの展開 日産証券は2026年、貴金属地金の寄託サービス「ゴールド・バンキング」「プラチナ・バンキング」をリリースしました。このシステム開発では、利回りファンドで構築したZoho Creator のシステムを雛形として活用しており、開発効率を大幅に高めることができました。一度構築した内製基盤が次のサービスへ転用できることから、Zoho Creator を活用した内製開発基盤は現在、日産証券が新たな金融サービスを迅速に展開するうえでの事業プラットフォームとして重要な役割を果たしています。 担当者コメント 日産証券株式会社 取締役 ホールセール・オンライン事業本部長 平尾 友亮 氏 「Zoho Creator により業務システムの開発・運用を内製化したことで、法改正や制度変更にも迅速に対応できる体制を構築できました。現在は新サービスの立ち上げにも活用しており、自社主導で継続的にサービスを改善できることが大きな強みになっています。」 日産証券株式会社について 1948年1月に設立された証券会社。東証スタンダードに上場する日産証券グループ株式