株式会社TOMOS company(栃木県宇都宮市、代表取締役:飯島 亮)が運営する刺し子ブランド「TERAS」のプロダクトはすべて一点モノです。就労継続支援事業所に通う障がいのあるメンバーが、古布「BORO(襤褸)」に刺し子を施して仕立てています。事業所発のこのブランドが、世界34カ国以上の旅行者に購買されています。 旅行者が帰国前日や数日後に再来店して購入するケースも報告されており、一般的な土産物の購買行動とは異なる動きが見られています。開業2年間の累計売上(EC除く)のうち訪日外国人による購買は約65%です。 ■ 2026年、BOROへの取り組みが結果に TERASは2026年に入り、主力プロダクトであるBOROの強化に継続的に取り組んできました。一点モノのBOROにサイズ展開(S〜XXL)を導入し、売り場をBORO主軸へ本格的に転換することを発表しました。 関連記事 【2026年5月、本格始動】刺し子ブランド『TERAS』、一点物のBORO(襤褸)を“サイズで選べる”プロダクトへ」 主力プロダクト「BOROフルカスタムジャケット」(132,000円:税込)は、2026年に入り前年同期比で約10倍の販売実績となっています。これまで課題であった「一点モノなので、サイズが合わず購入を見送る」という機会損失が、サイズ展開によって解消されつつあることが背景にあります。 ■ なぜ帰国前に「戻ってくる」のか 理由は一点モノであることだけではなく、「誰が、どこで、なぜ作ったか」が見えるプロダクトであり、TERASプロダクトの購買動機は主に三つに集約されています。 ストーリー:誰が、どこで、どのように作ったかが見える サステイナブル:アップサイクル、手仕事による少量生産 二度と出会えない一点モノ:今日ここで出会わなければ、二度と同じものには出会えない 「折角買うなら、作り手を応援したい」ー そうした気持ちが購買をさらに後押しする事例があり、「何を買うか」だけでなく「誰から買うか」も選ばれる理由の一つになっています。 サステイナブルな消費への関心が高い海外のアーティストや日本を訪れたクリエイターにも届いており、関連する視察訪問・取材実績も生まれています。現在は米国・オーストラリア・上海への出荷実績があり、他国展開も進行しています。 スタッフコメント 「店頭に並ぶBOROジャケットに引き寄せられるように入店されるお客様がいらっしゃいます。BOROという生地が生まれた背景をお伝えすると、多くの方がその価値を理解してくださいます。 TERASのバックグラウンドが就労継続支援事業所として刺し子プロダクトを作っていることをお話しすると、『素晴らしい事業ですね、より好きになった!』とおっしゃっていただくことも少なくありません。 代わりがきかないものだからこそ、滞在中に複数回も足を運び、最終的に購入を決めてくださるのだと感じています」 多言語対応スタッフが在籍 原宿「ハラカド」には、多言語対応スタッフが在籍しており、プロダクトの背景にある手仕事のストーリーを、言葉の壁なく旅行者に伝えられる環境を整えています。 ■ 旅行者の購買行動:再来店の実例 ◎ 50代女性・スコットランド 来店時はリーフレットのみ持ち帰り購入を保留。旅行中に、TERASをインスタグラムとHPで調べ「思想にも共感した」と帰国前日に再来店し購入。 Photo by atacamaki photography ほかにも、「3日後も営業しているか」と確認して3日後に戻ってきたオーストラリアの旅行者、日本各地を旅するうちに「頭から離れなかった」と1週間後に再来店した米国の旅行者がいます。 一度見た一点モノが、旅の間ずっと記憶に残り続けていたことがうかがえます。 ■ 購買国の構成——米国・中国・台湾がトップ3 免税手続き(5,000円以上)を行った顧客の国別構成(2024年4月〜2026年5月時点)では、 米国(26.4%) 中国 (24.6%) 台湾(9.8%) の3カ国で全体の約6割。 続いてシンガポール・オーストラリア(各約5%)、カナダ(約4%)、フランス(約3%)など、欧米豪の幅広い地域から購買があります。 ■ 明治神宮から原宿へ:「ハラカド」という立地 TERASのある原宿「ハラカド」は、明治神宮・竹下通り・表参道が徒歩圏内に集まるエリアの中心にあります。神宮で歴史ある文化に触れ、竹下通りでポップカルチャー、表参道でファッションを楽しむ:その導線の中でTERASに出会う旅行者もおり、京都・大阪などを巡るうちに「他のどこにもないプロダクトである」ことに気づき、帰国前に戻ってくるケースも見られます。 東京を起点・終点とするインバウンド旅行者にとって、TERASは旅の記憶に残る一着と出会