日本古来の養生法「湯治」を世界の新しいライフスタイルへ——をミッションに掲げる湯治ぐらし株式会社(本社:大分県別府市、代表取締役:菅野静)は、温泉マッチングアプリ「おんピタ」を提供開始しました。「おんピタ」は、これまで料理や施設のクオリティ・見栄えといった“観光スペック”で選ばれてきた温泉を、泉質による科学的な効果から選ぶという、新しい温泉との出会い方・付き合い方を提案するアプリです。あわせて、温泉に関するデータを蓄積・研究し社会実装する研究拠点「おんピタラボ」も本格始動します。 背景:多くの人が「データなし」で温泉を選んでいる 日本には約3,000か所の温泉地があり、それぞれが異なる泉質や効能という“個性”を持っています。しかし多くの場合、温泉は施設の設備や知名度といった観光的な魅力で選ばれ、温泉そのものの「質」や「効果」はほとんど考慮されていません。 その結果、一部の有名温泉地に人が集中する一方、無名の温泉地は集客に苦戦し、経営者の高齢化や後継者不在も相まって、各地で老舗の温泉宿が静かに姿を消しています。年間延べ約1.8億人が利用するとも言われる温泉ですが、その選択を支えるデータは、私たちの手元にはほとんどありませんでした。温泉効果に関する調査や研究自体はこれまでも行われてきたものの、その多くは学術的な発表にとどまり、生活者が温泉を選ぶ際に使えるかたちで社会実装されることはほとんどなかったのです。 無名の温泉地が劣っているわけではありません。それぞれの温泉には固有の個性と効果があり、それを可視化できれば、「あなたにとって最適な一湯」との出会いが生まれます。湯治ぐらしは、温泉を観光資源からウェルネス資源へと捉え直し、その本来の実力を科学とデータで可視化することに取り組んでいます。 「おんピタ」とは:自分に合う温泉を“科学で選ぶ”マッチングアプリ 「おんピタ」は、ユーザーの体質・体調と、温泉施設の泉質データをかけ合わせ、最適な温泉をパーソナライズ提案する温泉マッチングプラットフォームです。観光ではなくウェルネスの視点に立つことで、ユーザーは自分の体質・体調に合う温泉と出会え、温泉施設は自らの泉質を本当に必要とする利用者と出会えます。 主な機能(初期リリース) ・ 泉質診断:かんたんな質問に答えると、いまの自分におすすめの泉質ランキングを提案 ・ 温泉を探す:キーワード/地図/診断結果からのマッチングの3通りで施設を検索 ・ 絞り込み検索・施設詳細:泉質や条件で施設を比較・検討 ・ 入湯記録:入浴前後の体感の変化を記録し、自分だけの“温泉データベース”を蓄積 ・ 施設登録申請・マイページ:未登録施設の申請や、自分の温泉ライフの一元管理 現在は初期リリース(MVP)であり、今後、有料会員向けのカスタム検索やAIレコメンド、ヘルスダッシュボード、施設側ダッシュボード、入浴料・宿泊費の決済やクーポン、サブスクリプションなど、順次機能を拡充していく計画です。 アプリ名:おんピタ(iOS/Android対応/ダウンロードはページ末尾の関連リンクから) 「おんピタラボ」とは:温泉ビッグデータで“温泉パーソナライズ”を実現する研究拠点 「おんピタ」のマッチングを支えるのが、温泉に関するデータを蓄積・研究する「おんピタラボ」です。おんピタラボは、以下の3層のデータ基盤を構築しています。 ・ 温泉分析書データ:温泉法に基づく温泉分析書をAI-OCRでデータベース化。現在は、大分県内全域にわたる約1,500軒、今後段階的に全国約2万軒への拡大を計画 ・ 実計測リッチデータ:医療系有資格者による温泉効果測定サービス「湯治チェックアップ」で取得した、血圧・脈拍・血管年齢・自律神経バランス・ストレス度・肉体疲労度・身体の柔軟性などの客観データに加え、VAS(主観評価)による多数の体感項目を含む、多様な健康データ。現在約3,000件、今後全国へ拡大 ・ UGCデータ:「おんピタ」を通じてユーザーが記録する入浴前後の体感データが、継続的に蓄積 この3層データを活用し、おんピタラボは、自治体・DMOを対象としたデスティネーション(温泉地)の高付加価値化に向けた温泉効果の調査・実証や、企業を対象とした温泉効果データを活用した新商品・新サービスの共同開発を推進していきます。データの監修・調査設計は、一般財団法人 日本健康開発財団の後藤康彰医学博士が担っています。 温泉を「観光」から「ウェルネス」へ——産官学で進む取り組みのなかで 温泉の健康効果を科学的に解明・普及する動きは、いま国全体で加速しています。環境省が旗振り役となって発足した「チーム 新・湯治」には、全国の自治体・大学・研究機関・観光協会・企業などが産官学で参画し、温泉効果のデータ取得・活用が進められてい