Google Chromeは最近、ユーザーが位置情報の共有範囲をより細かく管理できるようにするため、おおよその位置情報の共有機能を導入しました。モバイルブラウザーによる位置情報追跡の実態を明らかにするため、サイバーセキュリティ企業のSurfsharkは人気のモバイルブラウザー15種類を調査しました。その結果、半数を超えるブラウザーが位置情報を収集していることが判明しました。 特に注目すべき点として、YandexとPhoenix、Microsoft Edge、Alohaの4つのブラウザーは正確な位置情報を収集しており、そのうちMicrosoft EdgeとAlohaは収集した位置情報を第三者と共有していることを明らかにしています。 Surfsharkのシニアプロダクトマネージャーであるユスタス・プキス氏(以下、同氏)は次のように述べています。 「ブラウザーは、ユーザーが誰かに共有する前から、日々の行動パターンや週末の予定を把握しています。このような位置情報の追跡は、ブラウザーの機能上必要なものではなく、個人の行動習慣を利益のために利用する行為といえるでしょう」 Surfsharkのシニアプロダクトマネージャーであるユスタス・プキス氏 調査では、7つのブラウザーがアプリレベルで位置情報を収集していないことも確認されました。この結果は、位置情報の収集が技術的に必要な要件ではなく、各ブラウザーの選択であることを示しています。DuckDuckGoやBrave、Tor、Ecosiaといったプライバシー重視型ブラウザーに加え、Samsung InternetとUC Browser、Mi Browserは、Google Playの「データセーフティ」情報において、アプリレベルで位置情報を収集していないと申告しています。 一方、残る15種類中8種類のブラウザーは位置情報を収集しています。このうちChromeとSafari、Opera、Firefoxの4種類は、おおよその位置情報を収集すると申告しています。一方、EdgeとAloha、Yandex、Phoenixの4種類は、おおよその位置情報に加え、正確な位置情報も収集するとしています。この結果から、位置情報を収集するブラウザーであっても、正確な位置情報の取得が必須となっているわけではないことが分かります。実際に、位置情報を収集しているブラウザーの半数は、おおよその位置情報のみを取得しており、正確な位置情報の収集は業界全体の標準的な運用とはいえません。 同氏は、ウェブサイト側が必要に応じてブラウザーを通じて一時的な位置情報へのアクセス許可を取得できるため、ブラウザーアプリ自体が継続的に位置情報を収集する必要はないと指摘しています。 また同氏は、モバイルを含むさまざまなアプリケーションにおける位置情報追跡のリスクを理解することが重要だと説明しています。おおよその位置情報のみを共有する設定を利用したり、よりプライバシーに配慮したアプリを選択したりすることで、週間の行動パターンが悪意のある第三者に把握されるリスクや、継続的な監視を受けるリスクを軽減できるとしています。 Microsoft EdgeとAlohaは位置情報を第三者と共有 位置情報を収集するブラウザーの大半は、そのデータを内部利用に限定しています。しかし、Microsoft EdgeとAlohaは例外です。両ブラウザーとも、収集した位置情報を第三者と共有していると申告しています。さらに、EdgeとAlohaは正確な位置情報を収集する数少ないブラウザーでもあるため、こうした外部共有はユーザーのプライバシーに関する懸念を一層高めています。 位置情報を収集している他のブラウザーについて申告内容を見ると、その利用目的はさまざまです。Safariはユーザー体験のパーソナライズのみに利用しているとしています。一方、Operaは広告およびマーケティング目的に限定して利用しています。Phoenixは「アプリ機能の提供」と「パーソナライズ」の2つの目的で位置情報を利用しています。 また、ChromeとFirefox、Yandexは、位置情報を以下の5つの目的で利用しています。 パーソナライズ 広告・マーケティング アプリ機能の提供 分析 不正防止、セキュリティおよびコンプライアンス対応 このように、位置情報の収集目的や利用範囲はブラウザーごとに大きく異なっており、ユーザーは利用するブラウザーのプライバシーポリシーやデータ収集方針を確認した上で選択することが重要です。 調査方法と情報源 本調査は2026年5月に実施されました。なお、本調査の第1弾は2026年1月に公開されています。 本調査では、過去の調査で特定した人気のモバイルブラウザ15種類を対象に、Goog