株式会社スペースデータ(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐藤航陽、以下「スペースデータ」)は、宇宙AIプラットフォーム「SpaceBrain(スペースブレイン)」のレジリエンス領域「Geo-Resilience(ジオレジリエンス)」の新機能として、気象災害の被害をAIで予測・評価する「Storm Simulator(ストームシミュレーター)」を、政府・自治体・事業者向けにリリースしました。「Storm Simulator」は、台風・豪雨・洪水を対象とする気象災害インテリジェンス(Typhoon, Extreme Rainfall & Flood Intelligence)として、衛星データとデジタルツイン技術を組み合わせ、被害が及ぶ人口(People at Risk)・影響を受ける資産(Assets at Risk)・想定される経済損失(Economic Loss)までを定量的に評価します。今後は落雷や暴風なども取り込み、風水害をはじめとする気象災害全般へと対象を広げていきます。 ■ Geo-Resilienceの第一弾、風水害インテリジェンス「Storm Simulator」 「Storm Simulator(ストームシミュレーター)」は、宇宙AIプラットフォーム「SpaceBrain」のレジリエンス領域「Geo-Resilience」に実装する、災害リスク評価AI(Disaster Risk Intelligence)です。SpaceBrainは宇宙から地球までをデータで把握・予測するプラットフォームであり、その地球側のレジリエンスを担う構想が「Geo-Resilience」。「Storm Simulator」はそのなかで、台風・豪雨・洪水をはじめとする風水害・気象災害を専門に扱います。 「Storm Simulator」は、宇宙・地上の多様なデータを統合し、AIと物理シミュレーションを掛け合わせて、災害の予測から被害評価、早期警報、意思決定支援までを一つのワークフローでつなぎます。台風・豪雨・洪水(浸水)を対象に、被災する人口・資産・経済損失を定量的に評価し、3D上で直感的に把握できるようにします。今後は落雷・暴風・雹・竜巻など、気象災害全般へと対応領域を広げていきます。 ■ 開発の背景 近年、気候変動を背景に台風や集中豪雨が激甚化し、水災害による被害は世界的に拡大しています。日本でも、2019年の令和元年東日本台風(台風19号)では多摩川が氾濫し、東京都内をはじめ各地で住宅や都市インフラが浸水するなど、都市部でも甚大な被害が発生しました。 一方で、従来の被害想定やハザードマップは平面的な表現が中心で、「どの建物に、どれくらいの深さの水が迫るのか」といった被害の全体像や、暮らし・経済への影響までを直感的に把握することは容易ではありませんでした。広い範囲の被害をすばやく把握するには、多くの手作業とコストがかかることも課題となっていました。 スペースデータは、衛星データの解析と地球規模(プラネタリースケール)でのデジタルツイン技術を強みとしています。この技術を防災・減災に応用することで、専門家でなくても被害のイメージを共有し、備えにつなげられる環境づくりを目指しました。 ■ 「Storm Simulator」の主な特徴 実在データにもとづく3D再現:国土地理院の数値標高モデル(約10mメッシュの地形データ)、国土交通省の3D都市モデル「PLATEAU(プラトー)」による実在の建物形状、人口分布データなどを統合し、令和元年東日本台風(多摩川の氾濫)や東海豪雨(2000年)を、現実の街並みの上で再現します。 浸水の「広がり」と「深さ」を可視化:地形に沿って水がどこにどれだけ溜まるかを計算し、水深を色の濃淡で表現。建物に水が迫る様子まで立体的に描き出すことで、被害のスケールを直感的に伝えます。 リスクを定量評価(People at Risk/Assets at Risk/Economic Loss):水深の可視化にとどまらず、浸水域に含まれる人口、建物・インフラなどの資産、想定される経済損失を指標として算出。「誰が・何が・どれだけ」影響を受けるかを定量的に提示します。 広域・迅速な処理:衛星データを起点に広い範囲を高速に処理。特定の都市だけでなく、国内外のさまざまな地域へ展開できる拡張性を備えています。 ※本シミュレーションでは、Google Photorealistic 3D Tiles、Cesium World Terrain / Imagery、国土地理院の地図・標高データ、国土交通省PLATEAU、GPWv4人口密度グリッド、浸水実績データ、過去災害に関する公的実績値等を活用しています。 ■ 今後の展望 スペースデータは