製造業向けの統合ワークスペース「Scene Workspace」を開発・提供するScene株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:ビジャヤン・スワティナト)は、AIも活用し、3D CADデータから組立工程(M-BOM)と組立手順書を作成する新機能「3D Docs AI」を、このたびβ機能として「Scene Workspace」に搭載しました。株式会社デンソーの工機部と共同開発した本機能により、設計・生産技術・製造の連携を一つの基盤で一気通貫につなぐことができます。 開発スピードが競争力の前提条件となるなか、設計後に続く「組立の工程設計」という属人化しやすい設計付帯業務を、AIによるドラフト生成+人のレビューへと置き換え、Time to Market(市場投入までの時間)の短縮と技術伝承を同時に支援します。 ▶ 3D Docs AI の紹介動画URL : https://youtu.be/qvXIWlfZnhE ▶ デンソー工機部との共同開発について https://www.scene.space/post-all/news/656.html 背景「品質で勝っても、スピードで負けたら勝てない」 製造業の競争は、いまや「開発スピード」を前提条件とする時代に入りました。たとえば自動車開発は、構想から発売まで5〜7年というリードタイムから、中国の新興EVメーカーでは2〜3年へと短縮されています。後れを取れば、品質の優位だけでは勝ち切れません。 そのため、エンジニアリングチェーンを並行させる「コンカレント化」が必須となります。しかし現状の多くは、これを日本特有の“オペレーショナルエクセレンス”で押し切っているのが実態です。結果として、繰り返される資料作成、絶え間ない会議、頻発する手戻りといった非付加価値業務が増大し、新たな歪みを生んでいます。 とりわけ、設計が終わった後に続く「組立の工程設計」は、設計付帯業務の中でも大きな工数と属人性を抱えています。判断の経緯は口頭で消え、ノウハウは組織に残らず属人化し、品質のばらつきは最悪の場合ライン停止を招きます。「人がやめれば止まる」業務連携は、もはや経営リスクです。 Scene Workspaceとは「コンカレント化を支える業務基盤」 Scene Workspaceは、この人力依存の業務連携をシステムに置き換える、製造業向けの統合ワークスペースです。コストと品質の約8割が決まる上流フェーズ(製品設計・工程設計)を対象に、やるべきことを4つに整理しています。 つくる:組み順・M-BOM・組立手順書をAIも活用して生成し、資料作成をできる限り自動化する。 すりあわせる:場所と時間に制約されず、設計・生技・製造が非同期で知見を集約する。 のこす:設計意図、組立の勘どころ、トラブル情報をデータとして蓄積する。 つなぐ:一箇所の変更を関連データに連動させ、データ品質を向上させる。 これにより、設計付帯業務は「人がやめれば止まる属人的な運用」から、システムが支える業務基盤へと置き換わります。 新機能「3D Docs AI」: 工程検討や組立手順書にAIを活用 今回デンソー工機部様と共同開発したのは、3D CADデータから組立工程(M-BOM)と組立手順書をAIも活用して作成する機能「3D Docs AI」です。 Scene Workspace最大の特徴は、3D CADデータを起点に、組立設計から現場運用までを一つのワークスペースで一気通貫につなぐことにあります。従来は工程ごとに別々のツールと人手でデータを作り直していましたが、上流の3D CADと工程情報を下流の手順書・教育まで引き継ぎ、分断をなくします。 3D CAD作成(製品設計) を起点とする。 設計・生技・製造で3D CADデータをレビューし、課題を一元管理する。 3Dの組立工程・M-BOMをAIも活用して作成 る。 組立工程を3Dでレビューし、課題を一元管理する。 3Dの組立手順書をAIで生成し人間が最終化する。 組立手順書を現場で運用し、試作・量産試作時のフィードバックを収集する 3D CADデータは設計部門だけが開ける重い専用ツールではなく、Webブラウザ上で誰もが3Dモデルを回し、注釈・手順・アニメーションを付けて閲覧できます。最新の手順書を現場で即座に参照でき、現場の課題やカンコツもそのままコメントとして残せるため、製造に直結します。 3D CADデータを起点に、組立設計から現場運用までを一気通貫でつなぐ 導入効果の例 自動車部品メーカー(設計手戻りの撲滅):図面の形状ミスの数を96%削減。 セイコーエプソン様(早期の投資回収):設計のフロントローディングにより0.5年で投資回収、ROI2倍。 新明工業様(非付加価値業務の大幅削減):組立