欧州最大級の経営コンサルティングファームである株式会社ローランド・ベルガー(港区、代表取締役:大橋 譲、以下、ローランド・ベルガー)は、日本の上場企業CxO・経営企画責任者200人を対象に、競争力のある組織構築に向けた人材育成・活用について「第4回 上場企業CxO・経営企画責任者への意識調査」を実施いたしました。 なお、前回「第3回 上場企業CxO・経営企画責任者への意識調査」については、こちらをご覧ください。 調査結果の主なポイントは3点です。 なお、本調査における好業績企業とは、本調査において、競合と比較した時の自社の売上成長率に対する認識を「競合より良い」と回答した企業、業績不振企業は「競合より悪い」と回答した企業を指します。 ① 「スキル棚卸」や「全社研修」等取り組みは好業績企業と不振企業の両者が取り組むも、データ活用やカスタマイズ、管理職による育成関与など“一歩踏み込んでいるか”に差が出る ② 従業員の「働きやすさ」は、コストではなく業績ドライバー。「働き方」「働く意味/意義」「働く環境/基盤」にまつわるニーズの全てを充足させること、すなわち働きたいと思える環境の整備が組織を機能させるための土台 ③ 「制度」より「運用」が重要。制度の有無ではなく、個人の事情や状況に応じた柔軟な運用、つまり、「個別対応/カスタマイズ」と「個人が変化を実感できる運用」が差の源泉 ①「スキル棚卸」や「全社研修」等取組みは好業績企業と不振企業の両者が取り組むも、データ活用やカスタマイズ、管理職による育成関与など“一歩踏み込んでいるか”に差が出る データ・AIの活用、全社横断でのスキル需要評価、管理職による育成プロセスへの積極関与の3項目で、好業績企業の回答率は業績不振企業の3倍以上となっています 「組織内に存在するスキルの定期的な棚卸・評価」や「タレントプールの体系的な管理」、「人事部門による研修内容の全社レベルでの展開」などの基本的な取り組みに関しては、好業績企業と不振企業で明確な差が無いです これは、「制度を導入したか」ではなく、「魂を込めて運用出来ているか」の差を物語っています ② 従業員の「働きやすさ」は、コストではなく業績ドライバー。「働き方」「働く意味/意義」「働く環境/基盤」にまつわるニーズの全てを充足させること、すなわち働きたいと思える環境の整備が組織を機能させるための土台 中でも、「働き方」関連のニーズを重視するかどうかで大きく差が開いており、好業績企業が「各従業員の働きやすさ」の提供に注力していることが窺える 「働き方」「働く意味/意義」「働く環境/基盤」にまつわる全てのニーズに関し、好業績企業は業績不振企業を大きく上回って従業員ニーズの充足を重視しています 中でも、「働き方」関連のニーズを重視するか否かの差が特に大きく、「各従業員に対して働きやすさを提供する」ことが業績を支える根幹・優位性の源泉であると示しています ③ 「制度」より「運用」が重要。制度の有無ではなく、個人の事情や状況に応じた柔軟な運用、つまり、「個別対応/カスタマイズ」と「個人が変化を実感できる運用」が差の源泉 取り組みの量でも、好業績企業(平均3.7個)は業績不振企業(平均3.2個)を上回る結果ですが、特に際立つのは「柔軟な個別対応」の差です 好業績企業が重視する、“働き方にまつわるニーズ”の充足には、社員一人一人が働き方を変えられる、あるいは変わったことを実感できるような制度運用の実現が重要です 例えば、「勤務地の柔軟化」や個人の状況にあわせた「人員配置や役割・責任範囲の適性化」は、各社員の働き方に対し、実態を伴う変化をもたらします 従業員一人一人に目を配り、カスタマイズされた「個別対応」をすることが業績の差として表出していると言えます 本調査の結果を受け、ローランド・ベルガーの企業変革チームの責任者でシニア・パートナーの田村誠一は、次のように述べています。 「企業にとって、人材は資産です。仕組みの“お絵描き”と導入に留まる限り、それは魂の入っていない『作業』に過ぎません。大切なのは、それを社員の実態に合わせて“運用”することであり、そこまでいってはじめて『仕事』です。経営層は、社員が変化を実感できることをKPI(主要評価指標)としなければなりません。」 ローランド・ベルガーのアルムナイであり、変革アドバイザーである野本周作は次のように述べています。 「ワークライフバランスや働き方に関する制度や仕組みは、整えるだけでは意味がなく、本当に大切なのは、日々の変化や個別の家庭の事情などに寄り添い、個人の事情や部署の状況を踏まえて見直しを適宜行う『プロアクティブな運用』です。また、人材育成を関連部門に丸投げせず、彼らと連携しながら、日々触れることの多い現場