エンタープライズ向けにAIコンタクトセンター基盤を提供する株式会社RightTouch(本社:東京都品川区、代表取締役 野村 修平/長崎 大都、以下「RightTouch」)は、まるでベテランのような応対を実現するAIオペレーター「QANT スピーク」を、東北電力株式会社(本店:宮城県仙台市、代表取締役社長 社長執行役員:石山 一弘、以下「東北電力」)に提供します。 「QANT スピーク」の導入により、東北電力のカスタマーセンターに寄せられる定型的な各種申込の生成AIによる自動受付を目指し、顧客体験(CX)の向上と同社の業務効率化を支援します。 ■ QANT スピークの導入背景 現在、固定メニュー型のIVR(※1)では、顧客の発話意図を十分に深掘りできず、最適なチャネルへの誘導や提案ができないことから、手戻りや待機時間の増加、オペレーターへの負荷といった課題が、あらゆる業界において顕在化しています。 特にインフラ業界では、電気・ガス・水道といったライフラインに関わる契約変更や各種手続きの問い合わせが中心となるため、顧客本人の確認を必要とするケースが大半を占めます。氏名・住所・契約番号などの個人情報を電話上でヒアリングする件数が必然的に多く、従来のIVRでは対応しきれない場面が多く発生しています。 東北電力は、低圧の電力契約において、東北6県と新潟を中心に600万口以上の顧客基盤を持つインフラ企業です。同社のカスタマーセンターには、電気契約の開始・終了・アンペア変更・申込書受付といった手続きに加え、多種多様な問い合わせがあり、その年間合計入電量は約170万件にものぼります。 特に3〜4月の引越しシーズンや冬季には問い合わせが急増し、電話がつながりにくい時間帯が発生するなど、お客さまの利便性に影響を与える場面も生じていました。定型的な手続きであっても有人対応が前提となる構造が、入電量とお客さまの待機時間の増加につながっており、顧客体験のさらなる向上が求められていました。 インフラ企業として多くのお客さまの個人情報を取り扱う同社にとって、厳格な情報セキュリティポリシーへの準拠は、新たなテクノロジー導入においても重要な要件です。RightTouchは、音声認識から生成AIによる意図理解・応答生成まで、すべての処理工程を国内リージョン内で完結する環境を提供することで、同社のセキュリティ要件をクリアし、今回のローンチに至りました。 RightTouchの「QANT スピーク」は、音声認識・生成AI処理・応答生成のすべてを東北電力の高いセキュリティ要件に準拠する設計となっており、同社のセキュリティの担保と電話受付のAI化の両立を支援します。 ※1 Interactive Voice Response(インタラクティブ・ボイス・レスポンス):顧客の操作に応じて自動音声で対応し、担当部署へ転送するシステム。 ■ QANT スピークの具体的な取り組み 1. QANT スピークの実装: 自由発話の高精度な音声認識とLLMを活用することで、電気契約に関する専門用語や複雑な要件を含む問い合わせに対しても、発話者の意図を精度高く特定します。第一弾として「申込書受付」に関する問い合わせへの対応からスタートし、今後は対象となる問い合わせの種類を順次拡大していきます。 2. 音声完結とチャネル連携による自己解決促進: 口座振替やクレジットカード払いの申込書郵送の手続きを生成AIが対話形式で情報受付から手続き完了までを支援します。 3. セキュリティ要件への対応: インフラ企業として多くのお客さまの個人情報を取り扱う同社の厳格なセキュリティ要件に対応するため、RightTouchは音声認識から生成AIによる意図理解・応答生成まで、すべての処理工程を国内リージョン内で完結する環境を提供します。 4. VoCを用いたノーコードなAIオペレーター運用・改善: ノーコードの運用画面と応対ログを用いた自動テスト機能により、ボトルネックの検知からフロー改善まで継続できる体制を構築します。これにより、現場担当者がデータドリブンかつスピーディに持続的な品質改善サイクルを回すことが可能になります。 ■ 今後の展望 RightTouchは、東北電力のカスタマーセンターが推進する生成AI活用領域の段階的な拡大と、顧客体験向上および業務変革の取り組みを継続的に支援してまいります。 インフラ業界に求められる厳格なセキュリティ要件に対応しつつ、業務効率・顧客満足・従業員満足の三位一体での最大化を図ります。さらにQANT Webなどの関連プロダクトと連携し、問い合わせを起点とした継続的な顧客体験最適化サイクルの構築を推進します。 東北電力株式会社販売カンパニーリビング営業部長 曽根賢治氏 当