○鉄道は人々が利用する移動手段であるとともに、それを利用する人々に対し、広く情報を伝える効果的な「媒体(メディア)」としても発展してきました。 〇明治11年、客車の車内に初めて広告が掲示されてから今日に至るまで、さまざまな手法やデザインの広告が生まれました。本展では、鉄道に関する広告をメディア別に体系化して紹介し、時代を反映したデザインのおもしろさや、日常に溶け込む鉄道広告の魅力を紹介します。 ○「あの日見た広告」や「あの場所で見た広告」など、人々の記憶に残る懐かしい広告から近年の新しい広告事例まで、鉄道広告の魅力をぜひお楽しみください。 ■展示内容 第1章 鉄道広告の歴史概観 日本初の車内広告が誕生した明治期から、鉄道広告は時代の変化に寄り添いながら、その姿を変えていきました。広告が鉄道運営に欠かせない存在へと定着していく過程を紹介します。 引札「関西鉄道会社貨車賃特約大割引」(1897年頃) ポスター「てつどうこうこく」(1927年) 一般社団法人 日本交通協会所蔵 第2章 媒体別に見る鉄道広告 2-1「空間に溶け込む鉄道広告」 多くの人々が行き交う駅は広告の宣伝効果の高い場所として、観光地へ誘うポスターや各種看板などが設置されています。ここでは駅をはじめ、さまざまな鉄道関係施設において見られる広告事例を紹介します。 ポスター「東洋唯一の地下鉄道」(1927年) 一般社団法人 日本交通協会所蔵東京地下鉄道銀座線新橋駅の看板(1934年) 各種記念バナー 2-2「走る広告塔」 目的地へ向かうまで一定時間滞在する列車の車内も宣伝効果が高い空間と言えます。代表的なものは中吊り広告や、まど上広告です。その他にも列車の顔を彩るヘッドマークや、車体側面の外板に広告を施して、車両そのものを広告媒体とする例もあります。ここでは鉄道車両の特徴を活かした列車内外で見られる広告形態を紹介します。 東宮殿下御帰朝奉祝花電車絵葉書(1921年) 車内の中吊り広告(1987年) ヘッドマーク「JR SKI SKI」(1998年) 2-3「暮らしの中の鉄道広告」 私たちの日々の暮らしの中にある、テレビCMや雑誌広告、販売促進グッズなど、鉄道をより身近に感じさせてくれる広告の数々を紹介します。特に鉄道会社のテレビCMは、起用された出演者や音楽とも相まって、懐かしさを感じていただけることでしょう。 上越新幹線開業記念貯金箱(1982年)SUPER EXPRESSプロモーションイベント用スタッフジャンパー(1989年) 各種記念マッチ 第3章 「特集展示-媒体を超えた鉄道広告」 様々な媒体にまたがり、特定のキャンペーンや題材をもとに制作されたポスター、CM、ノベルティグッズなどをテーマ別に一括りにして紹介します。 特集展示(Suica) ■特別イベント 会期中、小さなお子さまから大人までお楽しみいただける特別イベントを開催します。 (1)サテライト展示 「駅弁( )デザイン展」 約140年前に鉄道専用の道中食として登場し、今も多くの人に愛され続けている駅弁。 掛紙や器、内容など、駅弁における様々なデザインをキーワードに、その価値を楽しみなが らひも解く展示を開催いたします。 ■日 時 2026年7月11日(土)~9月28日(月) ■会 場 本館2F スペシャルギャラリー2 ■後 援 東日本旅客鉄道株式会社 さいたま市 ■協 力 株式会社 淡路屋、株式会社荻野屋、株式会社 京王百貨店、 株式会社JR東日本クロスステーション、広島駅弁当株式会社、 西日本旅客鉄道株式会社(順不同) ■展示内容 第1章 「駅弁(の)デザイン」 駅弁の顔である掛紙は、中身を伝えるためイラストだけでなく、旅行案内など購入者にとって有益な 情報の記載がされていました。現在も掛紙を使用している駅弁は多く、ユニークなイラストや風景などが描かれています。掛紙のデザインに焦点をあてます。 第2章 「駅弁(と)デザイン」 近年駅弁の器は、器そのものに多様な価値があり、見た目の楽しさやコレクションをすることも駅弁の醍醐味となっています。現在も販売されている印象的な駅弁容器の展示を行います。 ひっぱりだこ飯(写真:株式会社 淡路屋) 峠の釜めし(写真:株式会社荻野屋) 第3章 「駅弁(を)デザイン」 駅弁はその土地の名産品や、伝統的な味付けなど郷土食や文化的な切り口で楽しめます。広島駅弁当の考え抜かれた味や食の配膳、郷土食のつながりを紹介することで駅弁の内容のデザインに焦点をあてます。 第4章 「駅弁(が)デザイン」 車内で必要な食事から、旅を楽しむアイテムとして変化した駅弁は、今や鉄道だけでなく空港や催事場などで販売されお土産として楽しまれています。京王百貨店の「駅弁大会」や冷凍駅弁などの展示を通し