株式会社PoliPoli(東京都千代田区、代表取締役CEO:伊藤和真)は、国会議員・議員事務所による政策立案の在り方に関する検討について、中間報告を取りまとめましたので公表しました。本中間報告では、議員事務所における政策立案・立法実務を支える体制に「人材・スキル」・「知的資源」・「司令塔機能・民間連携」の3領域で構造的課題が存在することを明らかにしました。 なお、本中間報告は、PoliPoliがPwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)と2025年10月より開始した、国会議員の立法・政策実務のモダナイゼーションに向けた共同研究の一環として進めているものです。 中間報告書:https://speakerdeck.com/polipoli/pwc-interim-report-202607 共同研究の背景 近年、社会環境の急速な変化やテクノロジーの発展に伴い政策課題が複雑化・多様化する一方で、国会議員や議員事務所は人材・資金・情報などのリソース不足に直面しており、政策立案の高度化や効率化が十分に進みにくい状況にあります。これらの課題に対応するために、AIなどのデジタル技術を活用した世論把握や政策立案手法の導入、民間人材と透明性を保って連携できる仕組みづくり、さらにそれらを支える基盤組織の整備が必要だと考えられますが、こうしたリソースの確保やDXによる効率化は、政党、議員、議員事務所の自助努力に大きく依存しているのが現状です。 このような事情を背景に、PoliPoliとPwCコンサルティングは、昨年10月1日から、国会議員や議員事務所など政策実務者の課題感の把握・可視化を進め、デジタル技術の進展を踏まえた立法・政策実務の在り方や、その実現を担うバックボーン組織(政策立案を支援する専門組織。いわゆるシンクタンク機能)の在り方について検討すべく、関係者へのヒアリングや、海外における議会機能に関する調査を進めてきました。これらの取り組みは、特定の政党や議員に寄らないものです。 中間報告の概要 調査の結果、国会議員および議員事務所の政策立案・立法実務を支える体制には、複数の構造的課題が存在することが明らかになりました。 (1)人材・スキルの格差 議員事務所ごとに人材の量・質、実務遂行能力、IT・デジタル技術への対応力に差が見られ、政策形成を支える基盤に格差が生じていることです。その背景には、秘書などの実務人材に対する育成機会や継続的な能力向上の仕組みが十分に整備されていない実態があります。 (2)知的資源の蓄積の不足 過去の政策議論や関連資料を蓄積・参照するための知的資源基盤が十分ではなく、継続性のある効果的な政策検討を行う上での制約となっています。また、市民の声を体系的に把握・整理し、政策仮説の構築につなげるためのインフラも強化する必要があると考えられます。 (3)司令塔機能・民間連携の不足 これらの課題解決を主導する司令塔機能や、AI・データ活用などに知見を有する民間専門人材との連携基盤も十分ではないことが分かりました。 今後の展望 PoliPoliは今後、本中間報告で抽出した課題に対するソリューションの検討を、特定の政党や議員に寄らない実証的なアプローチで進めていく予定です。具体的には、議員スタッフ向けの育成支援や、政策実務におけるAI活用の実証、立法実務を支える民間主導の組織設立の検討など、立法・政策実務の高度化に資する取り組みを検討してまいります。 【コメント】宮城隆之 PwCコンサルティング合同会社 上席執行役員 Chief Impact Officer 公共事業部 パートナー 本中間報告では、政策立案・立法実務の現場において、人材・スキルの格差、知的資源の蓄積不足、司令塔機能・民間連携の不足といった構造的な課題が可視化されました。これらの課題は、立法府における政策形成基盤の高度化を考える上で、重要な論点であると受け止めています。今後は、本中間報告を通じて明らかになった国会議員の声を、単なる課題整理に終わらせることなく、政策立案の基盤そのものを進化させる契機にしたいと考えています。 PoliPoliをはじめ、行政、民間、アカデミアなど多くの関係者との対話を重ねながら、日本にふさわしい立法府における政策立案を支える人材循環やナレッジマネジメントの在り方を具体化・実証し、社会実装へつなげる取り組みを進めてまいります。 【コメント】伊藤和真 株式会社PoliPoli 代表取締役CEO 今回の中間報告を通じて、国会議員・議員事務所による政策立案・立法実務の現場には、人材、知的資源、市民意見の活用、そして民間連携といった面で、構造的な課題が存在することを改めて認識しました。 PoliPoliは創業以来、特定の主義・主張