大阪芸術大学(所在地:大阪府南河内郡河南町、学長:塚本邦彦)は、2025年度に株式会社商船三井さんふらわあとの産学連携事業として、学生が制作した絵画作品を、同社が運航する神戸~大分航路のフェリー船内に展示する取り組みを実施いたしました。対象船舶は、同航路に就航する「さんふらわあ ごーるど」および「さんふらわあ ぱーる」です。 本取り組みは、夜行フェリーでの移動時間を乗船客により豊かに過ごしていただくことをテーマに、大阪芸術大学デザイン学科の3年生が履修する実践型授業「デザインプロジェクト」の一環として行われたものです。若い感性や創造性を生かした文化的価値の創出と、船旅における新たな体験価値の提供を目指します。 ■商船三井さんふらわあとの産学連携事業について 本事業は、若い感性や創造性を活かした文化的価値の創出と、船旅における新たな体験価値の提供を目的に実施されました。本学デザイン学科の3年生が履修する実践型授業「デザインプロジェクト」の一環とした取り組みで、学生にとっては、自身の作品が大学内の展示にとどまらず、実際に多くのお客様が利用する商業空間に展示される貴重な機会となりました。 ■贅沢なプライベート空間が、若きクリエイターの表現の場に アート作品が設置されるのは、両船舶の最上級客室である「デラックスルーム(洋室)」の計8室です。専用のウッドデッキ(プライベートバルコニー)や、瀬戸内海を望む窓付きのバスルームを備えた約17㎡のゆったりとした空間に、学生8名がそれぞれ「正方形」と「長方形」の2つのサイズで描き下ろした計16作品が飾られました。 参加学生は、寄港地である神戸の街並み、大分で親しまれるサザンカ、阿蘇の自然、瀬戸内の夕景や朝日、海面に映る光など、航路にゆかりのある風景や船旅の記憶を作品のモチーフにしました。抽象表現や色彩のグラデーション、花や太陽、波の流れといった要素を通じて、客室で過ごす時間に穏やかな余韻や旅への期待を添える作品となっています。地域ならではの魅力や、船旅がもたらすロマンチックなひとときが、若きクリエイターたちの瑞々しい感性によって表現されています。 今回は実際に船内で展示された写真とともに学生たちの制作意図をご紹介いたします。 <客室内に展示された学生作品> ■参加学生・作品に込めた想い 入江 竜輝(いりえ たつき)さん 『Radiant Bloom』 ひまわりが持つ“太陽の象徴性”をテーマに、強く放たれる光と生命力を抽象的に描きました。放射状の線と色の重なりによって、温かさと躍動感が同時に感じられるよう構成しています。 『夕光のゆらぎ』 夕暮れの航海で海面に映る光の帯をイメージし、波と風が生む柔らかなリズムを色で表現しました。移ろいゆく時間の中で訪れる穏やかな瞬間を、旅の記憶として感じてもらえるよう制作しています。 甲本 陽菜(こうもと ひな)さん 『紫陽花』 神戸市の市民の花である紫陽花をモチーフに、港町・神戸らしい洗練と静けさを意識して制作しました。やわらかな色合いと全体のぼかしによって、海風を感じるような落ち着いた空気感と上品なまとまりを意識しています。 『風の中』 神戸の港を行き交う船上からの眺めをイメージし、海の中へと光がこぼれ落ち、波風と共にゆらゆらと揺らめく情景を表現しました。 木村 友香(きむら ゆうか)さん 『窓辺の夕焼け』 窓を額縁に見立て、部屋の中から静かに夕景を眺めている時間を表現しました。水平線に沈む太陽とゆるやかな波を、あたたかい色のグラデーションで描くことで、旅の終わりにほっと落ち着けるひとときと、明日への期待が同時に感じられるようにしています。 『夕焼けの航路』 海側からデラックスルームを見上げるイメージで、夕焼けの中を進む「さんふらわあ」を描きました。力強い波のリズムと大きな太陽で、遠くから見ても殿もしさとワクワク感が伝わるようにしています。 辻阪 伊織(つじさか いおり)さん: 『神戸の街』 寄港地である神戸の街を抽象画で表現しました。旅へのワクワク感、または帰りの余韻に浸ってもらえるよう、絵をぼかすことで利用客の思い出に当てはめて観てもらえるような構成を意識しました。 『阿蘇』 雄大な阿蘇の自然を同じく抽象画で描きました。 圧倒的なスケール感を感じてもらえるよう、美しい緑の山が空に向かっているような構成で描きました。お客様の思い出と重ねて初めて両作品は完成するというコンセプトを意識しながら制作しました。 橋詰 燕(はしづめ つばめ)さん 『朝光に咲くサザンカ』 大分で親しまれている花・サザンカを、朝日に包まれる一瞬として描きました。やわらかな光と色の重なりによって、1日の始まりの静けさと希望を表現し、客室で過ごす朝の時間に穏やかな気持ちを添えることを意図してい