NSGグループの学校法人国際総合学園 国際自然環境アウトドア専門学校(所在地:新潟県妙高市、以下 i-nac)は、2026年6月16日・17日の2日間、新潟県アウトドア協会と連携し、県内のアウトドア人材育成に向けた試験的な取組みとして、「安全・危機管理」をテーマにした講習会をテスト実施しました。 今回の講習会は、今後の県内アウトドア人材育成のあり方を検討する上で参考となる実践的な試行として実施したものです。i-nacがカリキュラム開発と講習会設計を担当し、新潟県アウトドア協会が受講者調整や現場オペレーション、県内アウトドア実務者との接続を担いました。 講習会には、キッズイベント、フィッシングガイド、カヤック・SUPガイド、スノーシューガイドなど、さまざまな自然体験活動に関わる実務者7名が参加。講習会内容の有用性、難易度、現場での活用可能性について検証を行いました。 今回の講習会で得られた成果や課題は、今後、新潟県内で行われるアウトドア人材育成に関する勉強会等の場でも共有し、今後の人材育成の方向性や仕組みづくりの検討に活かしていく予定です。 ■実施の背景 新潟県には、山、川、海、雪、里山、森、文化、食、暮らしなど、多様な自然・地域資源があります。こうした資源を活かしたアウトドア体験やアドベンチャートラベルの可能性が高まる一方で、自然体験を安全に提供できる人材の育成が重要な課題となっています。 特に、近年は気候変動による急な天候変化、自然体験の少ない参加者の増加、インバウンド対応、SNS時代の情報発信リスクなど、従来の経験則だけでは対応しきれない状況も増えています。 そこで今回の講習会では、アウトドア活動を提供する上で最も基本であり、すべての活動の土台となる「安全・危機管理」に焦点を当てました。 ■今回の講習会の位置づけ 今回の講習会は、完成版ではなく、県内のアウトドア人材育成に向けた試験的な講習会として実施しました。 当初は、ガイディング、インタープリテーション、ファシリテーション、顧客サービス、ビジネスなどを含む幅広い内容も検討していましたが、アウトドア活動を提供する上で最も重要な基盤である「安全・危機管理」から着手することとしました。 講習会では、ATGS(Adventure Travel Guide Standard:アドベンチャートラベルガイド基準)の考え方も参照しながら、国際的なガイド基準と新潟県内の現場実践をどのように接続できるかを検証しました。 ■主な内容 ・新潟アウトドアガイド認定プロジェクトの概要 ・ATGS(Adventure Travel Guide Standard)の概要 ・ATGSにおける「安全・危機管理」の位置づけ ・リスク源(ハザード)とリスクの違い ・アウトドア活動におけるリスクマネジメントの基本 ・発生確率と影響度による「リスクマネジメントの4象限」 ・ATGSにおける「安全・危機管理の4段階」フレーム ・リスクを特定する「7つのレンズ」フレーム ・リスク認識の窓フレーム(自分が知っている/知らない、他者が知っている/知らない) ・RIAT(Risk Inventory, Analysis and Treatment)によるリスクの特定・分析・対策 ・活動前の確認、参加者への説明、活動中の参加者確認 ・実際の活動事例を用いたRIATシート演習 ・今後の新潟アウトドアガイド認定に必要な講座内容の検討 講習会では、講師から一方的に知識を伝えるだけでなく、受講者自身が普段行っている安全確認や参加者対応を言語化し、グループで共有するワークを多く取り入れました。 たとえば、活動前に何を確認しているか、参加者へどのような説明をしているか、活動中に参加者のどのような変化を見ているか、日常的な行為がどのようにリスク低減につながっているかなどを整理しました。 経験豊富な実務者ほど、無意識のうちに多くの判断を行っています。今回の講習会では、その無意識の判断を言語化し、共有できる知識として整理することを目指しました。 ■導入ワーク例(formsアンケート使用):ガイド活動の可視化・言語化 ■講習会終了後アンケートの結果 終了後に実施したアンケートでは、受講者7名全員から回答がありました。 ・有用度「この講習の内容は、自分の現場に役立ちそうですか」 4.6(5点満点中) ・活用度「この講習の内容は、自分の現場で実践的に活用できそうですか」 4.4(5点満点中) 今回の講習会が、現場実務者にとって有用性・活用可能性の高い内容であったことが確認されました。 ■受講者の声 自由記述では、次のような声が寄せられました。 ・受講前よりも、自分たちのできているところ、足りないところが明確になった。お客様満足度の視点は優れている一