昨今の物価高騰や人件費の上昇を受け、美容室・ヘアサロンでも料金改定の動きが広がっています。しかし、サービスの質や担当美容師との関係性に満足していても、値上げをきっかけに別の店舗へ乗り換えを検討する顧客が出ることも少なくありません。 今回は、美容室を利用する全国の男女300名を対象に、値上げへの受容度・許容範囲・納得できる理由などを調査しました。 美容室利用者の約7割が「2〜3か月に1回以下」のペース、支払いは「3,000円〜1万円未満」が主流 「あなたは普段、どのくらいの頻度で美容室やヘアサロンを利用していますか?」という質問に対し、最も多かったのは「2か月に1回程度」で37.3%(112人)でした。 次いで「3か月に1回程度」が31.0%(93人)と、2〜3か月に1回の利用が全体の約7割を占めます。「半年に1回程度」は16.0%(48人)、「ほとんど利用しない」は8.3%(25人)、「月1回以上」は7.3%(22人)でした。 1回あたりの支払い金額については、「3,000円以上5,000円未満」が37.3%(112人)で最多、「5,000円以上1万円未満」が30.0%(90人)と続き、この2層で全体の約3分の2を占めます。「3,000円未満」は18.7%(56人)、「1万円〜1万5,000円未満」は11.3%(34人)、「1万5,000円以上2万円未満」は2.7%(8人)となりました。 利用頻度・支払い金額ともに幅広い層が美容室を定期的に活用しており、値上げの影響を受ける顧客層の裾野の広さがうかがえます。 サロン選びで重視するのは「仕上がりの満足度」「立地」「料金」――技術・信頼・利便性が三大条件 「美容室やヘアサロンを選ぶ際に重視していることは何ですか?(3つまで回答)」という質問に対し、最多は「仕上がりの満足度」で186回答(62.0%)。次いで「店舗の場所や通いやすさ」が158回答(52.7%)、「料金の安さ」が140回答(46.7%)、「担当美容師への信頼感」が135回答(45.0%)と続きます。 仕上がりの質・アクセスの良さ・価格の3点が選択基準の上位を占めており、「技術への期待」「通いやすさ」「コストパフォーマンス」が美容室選びの根幹にあることがわかります。 なお、「その他」を選んだ方からは、以下のような回答もありました。 「簡単に素早く済ませてくれる。」 「あまり施術の時間がかからない事。」 「ショートカットが得意かどうか」 「女性の美容師がいるかどうかを重視しています。」 「クーポンがある」 値上げへの受容度は「少しなら許容」が約45%――許容できる値上げ幅は「500〜1,000円」が8割近く 「通っている美容室やヘアサロンの料金が上がった場合、あなたはどう感じますか?」という質問に対し、最も多かった回答は「少しの値上げなら受け入れられる」で45.3%(136人)。次いで、「理由に納得できれば受け入れられる」が22.3%(67人)、「できれば値上げしてほしくない」が21.3%(64人)となりました。 続いて「どの程度の値上げまでなら通い続けたいか」を尋ねたところ、「500円程度」が42.7%(128人)、「1,000円程度」が34.3%(103人)と、この2択で全体の約77%を占めました。 値上げへの拒否感は比較的低い一方で、多くの消費者が許容できる上限は500〜1,000円程度であり、小幅かつ丁寧な説明を伴う値上げが受け入れられやすいことがわかります。 値上げしても通い続ける理由の1位は「技術への満足」――約3割が「他を探すのが面倒」という惰性の継続も 「美容室が値上げしても通い続けたいと思う理由をすべて選んでください」という質問に対し、「技術に満足している」が147回答(49.0%)で最多、「担当美容師を信頼している」が142回答(47.3%)、「家や職場から通いやすい」が139回答(46.3%)、「仕上がりが安定している」が133回答(44.3%)と上位4項目が拮抗しています。 以下、「自分の髪質や好みを理解してくれている」が98回答(32.7%)、「居心地が良い」が88回答(29.3%)、「他の美容室を探すのが面倒」が84回答(28.0%)、「予約が取りやすい」が49回答(16.3%)と続きます。一方、「値上げしても通い続けたいとは思わない」は18回答(6.0%)でした。 技術力や信頼関係が継続利用の主な動機となっている一方、「他を探すのが面倒」という消極的な理由も約3割に上り、顧客の継続利用が必ずしも能動的な満足によるものではない側面もあることがわかります。 なお、「その他」を選んだ方からは、以下のような回答もありました。 「担当者と話しが合うから。」 「遠くの美容室に変えると交通費がかかってしまう