道路陥没対策用PVCターポリン製球体(膨張させた状態) 共和ゴム株式会社(本社:大阪府枚方市、代表取締役:寺阪 剛)は、この道路下空洞対策用球体を2026年4月1日に発売します。 【社会背景】 2025年1月28日、埼玉県八潮市で流域下水道管の破損に起因すると考えられる道路陥没事故が発生し、道路下空洞への関心は全国的に高まっています。国土交通省白書では、下水道管に起因する道路陥没等は2022年度に全国で約2,600件発生したと整理されています。 こうした状況を受け、路面下空洞調査への関心も高まっています。ジオ・サーチ株式会社は、八潮市の事故後、2025年2月3日から7日にかけて緊急要請に対応し、路面下空洞探査車15台、延べ1,600km、40班体制で調査を実施したと公表しています。 【開発の背景】 共和ゴム株式会社は、創業55年目のゴム製造会社として、このような道路陥没事故を深刻に受け止めています。 空洞調査の技術が進展する一方で、見つかった空洞に対し、どう補修し、どう危険度を下げるかは、現場で大きな課題です。 道路下空洞は形状が不定形です。 周囲に突起物がある場合もあります。 また、交通への影響を抑えるためには、大規模開削ではなく、小さな孔から施工できることが望まれます。 そこで共和ゴム株式会社は、これまで培ってきたゴム加工の知見を活かし、道路に開けた小さな孔から空洞内へ挿入し、内部に流動化処理土やコンクリートを注入して膨張させる「道路陥没対策用球体」を開発しました。 【共和ゴム株式会社の考え方】 道路下空洞対策において重要なのは、 空洞の全容積を完全充填することだけではなく、路盤の支持性や荷重伝達を回復し、陥没危険度を大幅に下げる設計 です。東京大学生産技術研究所の公開資料では、空隙が残ったとしても陥没危険度は大幅に低下し得ることが示されています。 また、地盤工学分野では、陥没危険度は空洞の有無だけでなく、空洞幅、天井深さ、路盤への影響などを含めて評価すべきとされており、対策も一律ではなく、空洞条件に応じた設計が重要と考えられます。 そのため共和ゴム株式会社は、 小径孔から施工できること 、 空洞形状に応じて対応できること 、 支持性回復と荷重伝達の確保を図れること を重視し、本製品を設計しています。 製品とは 道路陥没対策用球体 とは、道路に開けた小さな孔から地下空洞へ挿入し、内部に流動化処理土やコンクリートを注入して膨張させることで、空洞周辺の支持性回復と荷重伝達の確保を図る球体型部材です。 共和ゴム株式会社の道路陥没対策用球体は、 細長い注入管を備えた直径500mmの球体 です。 空洞調査で得られた情報をもとに、 空洞の大きさ、容積、形状に合わせてオーダーメイドで設計・製造 します。 【製品ラインアップ】 ・PVCターポリン製球体 材質:PVCターポリン 補強基材入り。 強度に優れます。 一方で、追従性には制約があります。 ・ゴム製球体 材質:天然ゴム 補強基材なし。 強度はPVCターポリン製に比べて低い一方で、空洞形状への追従性に優れます。 天然ゴムはアルカリ環境への耐性に制約があるため、充填材が固化するまでの補助部材としての活用を想定しています。 【量産対応について】 共和ゴム株式会社では、 直径500mm球体について、PVCターポリン製、ゴム製ともに試作開発を完了 しています。 現在は、 量産対応が可能な体制 を整えています。 これにより、道路下空洞の情報に応じた仕様検討を行いながら、量産を前提とした供給対応を進めることができます。 想定する施工手順 道路下に空洞が確認された箇所に、小さな孔を開けます。 その孔から、折りたたんだ球体を挿入します。 地上に出た細長い注入管から、流動化処理土やコンクリートを注入します。 球体を膨張させ、所定量に達した段階で注入管を縛り、道路孔へ納めて施工完了です。 球体の膨張状態は目視確認が難しいため、 球体サイズを基準に注入体積または重量を管理 しながら施工します。 【施工体制について】 本製品は、流動化処理土やコンクリートの注入を前提とした道路下空洞対策部材です。 中村建設株式会社(本社所在地:静岡県浜松市)の公開情報でも、 LSS流動化処理工法 は、建設工事で発生する残土を高品質な埋戻し材として再生利用し、 地盤内の空洞や隙間の充填 に対応できる工法として案内されています。さらに、沈下空洞の後処理充填や小規模で狭い部分の埋戻しなどへの適用も示されています。 そのため、共和ゴム株式会社の道路陥没対策用球体は、 空洞調査後の対策部材 として提案し、施工面ではLSS工法協会および対応事業者との連携により、実施工につなげることを想定しています。 本製品の特長 道路に開ける孔を小さく抑