将棋経験者と初心者が同じ盤を囲み、チームで意思決定を行う「チーム将棋」の様子 2026年6月13日、大阪府高槻市にて、一般社団法人けあとともに(代表理事:松本瑞夫)は、『将棋式組織開発™』実証セミナーを開催しました。 本セミナーには、小学生から経営者・会社員まで12名が参加。将棋経験者と初心者が同じチームで対局しながら、情報共有や意思決定、チーム内コミュニケーションについて体験的に学びました。 また、公益社団法人日本将棋連盟所属の船江恒平七段を特別ゲストとして迎え、将棋を活用した組織開発の可能性について実証を行いました。 小学生から経営者・会社員まで、多様な参加者が共に学んだ実証セミナー会場 【 背景 】 近年、多くの企業や法人において、 ● 人材定着 ● 管理職育成 ● 心理的安全性 ● 世代間コミュニケーション ● 介護離職防止 など、人に関する課題が経営課題として重要性を増しています。 一方で、それらの課題は制度や仕組みだけではなく、 ●「一部の人に判断が集中する」 ●「発言しにくい」 ●「相談しづらい」 といった日常の関係性の中に存在していることも少なくありません。 しかし、その状態は組織の中にいるほど当たり前となり、課題として認識しづらいという特徴があります。そこで私たちは、日本の伝統文化である将棋を活用し、組織の対話や意思決定の特徴を体験的に可視化する『将棋式組織開発™』の実証に取り組んでいます。 【 将棋式組織開発™とは 】 『将棋式組織開発™』は、日本の伝統文化である将棋を用いて、組織内の対話や意思決定のあり方を体験的に振り返るプログラムです。 通常、将棋は個人競技として知られていますが、本プログラムでは複数名でチームを組み、相談しながら対局を進める「チーム将棋」を取り入れています。 また、参加者の将棋経験を問わず参加できるよう、最初に「どうぶつしょうぎ」で勝敗や駒の連携の考え方を体験し、その後「5五将棋」を通じて本将棋の考え方に触れます。段階的に理解を深めることで、初心者が置き去りになることなく、本将棋でのチーム戦へ参加できる構成となっています。 将棋初心者も参加しやすいよう、「どうぶつしょうぎ」から段階的に学ぶ導入プログラム本将棋への橋渡しとして実施した「5五将棋」。情報共有や状況判断を体験的に学ぶ 盤上を一つの市場環境と捉えると、参加者は相手の動きや状況変化に応じて判断を修正しつつ意思決定を行うことになります。その過程において勝敗を分けるのは、個々の知識や経験だけではありません。誰か一人が判断を背負うのではなく、重要な情報を共有しながら、自陣の駒同士が連携し、力を発揮できているかが重要になります。 実際に過去の実施では、将棋経験者がいるチームが必ずしも勝つわけではなく、メンバー同士が対話を重ねながら進めたチームが良い結果につながる場面も見られました。 特にチーム戦では、 ● 誰が主導するのか ● 誰が発言するのか ● 誰が遠慮するのか ● 誰が助けを求めるのか ● ミスをどう受け止めるのか といった現象が自然に現れます。 これらは特別な状況ではなく、実際の職場や会議でも日常的に起こっていることです。 本プログラムでは、将棋という共通体験を通じてそれらを可視化し、自身や組織を客観的に見つめ直す機会を提供しています。 チーム対局の様子。参加者それぞれが盤面を見つめながら、状況を整理し次の一手を考える また、対局後には「感想戦(振り返り)」を実施します。 感想戦では、なぜその判断をしたのか、どのようなコミュニケーションが行われていたのかを振り返りながら、組織や職場との共通点について対話します。私たちは、この感想戦の時間が、体験を単なるイベントで終わらせず、学びへとつなげる重要なプロセスであると考えています。 将棋は、一手ごとに意思決定を積み重ねるゲームです。 限られた情報の中で状況を判断し、時には仲間と情報を共有しながら最適な選択を探るという特徴があります。 さらに将棋には、対局後に互いの考えを振り返る「感想戦」の文化があります。私たちは、この「意思決定」と「感想戦」のプロセスが、組織における対話や学習と共通する点に着目しています。 なお、本プログラムの設計には、ビジネス特化型SNS「LinkedIn」内で運営している将棋交流コミュニティでの実践も活かされています。同コミュニティでは、将棋経験者と初心者が共に楽しめる環境づくりを続けており、その過程で導入された「どうぶつしょうぎ」は、本プログラムの導入部分にも取り入れられています。今回の実証においても、将棋経験の有無を超えて共に学ぶ環境づくりの一助となりました。 【 実証結果 】 参加者への事前・事後アンケート(5点満点)では、自身の対話スタイルやチーム内での役