「テクノロジーの力で安心で快適な世界へ」をビジョンに掲げる株式会社アジラ(本社:東京都町田市、代表取締役CEO 尾上 剛、以下「アジラ」)は、自社が開発・提供するAI警備システム「AI Security asilla」に独自開発のVision-Language Model「AsillaVision」を統合しました。2026年春の先行導入では、従来手法と比べて検知精度を最大約8割向上※1させることを確認し、6月より国内の大型施設への本格展開を開始します。 「AsillaVision」は、防犯カメラ映像に特化してアジラが独自開発した国産VLMです。映像から状況そのものを捉えることで、防犯カメラが単に動きを検出する段階から「状況を理解する」段階へと進む、新たなステージの実現に取り組みます。 ※先行導入先での運用データおよび自社検証に基づく、従来手法との比較値です(検証期間:2026年3月〜5月) 開発の背景 アジラは2015年の創業以来、人の行動を映像から理解する行動認識AIの研究開発に特化し、転倒や喧嘩、侵入、滞留といった行動を高精度に分類する独自モデルを開発してきました。2022年には、この技術を活用したAI警備システム「AI Security asilla」の提供を開始し、現在は国内外200を超える施設に導入されています。そして、全国の導入施設での運用を通じて蓄積した防犯カメラ映像データは、2026年5月時点で累計800万件を超えています※。 同時に、実環境で本当に精度を高めるには何が必要かという、データだけでは得られない知見も積み上げてきました。 こうして培った技術資産と現場知見を、さらに進化させる手段としてアジラが着目したのがVLM(Vision-Language Model、以下「VLM」)です。映像と言語を統合的に理解するVLMは近年急速に進展していますが、汎用VLMをそのままセキュリティ現場に適用しても、施設ごとに異なる環境や、対応すべき事象の見極めには最適化されておらず、求められる精度と即応性には届きません。 アジラは、この差を埋められるのは自社の技術資産と現場知見だと考え、蓄積した独自データをもとに開発した防犯カメラ映像特化の国産VLM「AsillaVision」の開発に2025年末から着手。実際の施設警備環境においての実証実験を経て「AsillaVision」を「AI Security asilla」に実装し、2026年春より一部の施設で先行導入しました。実環境での効果を確認したうえで、6月より国内の大型施設への本格展開を開始します。 ※データの収集・利用にあたっては、導入施設の同意を得たうえで匿名化処理を施しています。 本実装の概要 AsillaVisionとは 「AsillaVision」は、アジラが自社の独自データから開発した防犯特化型の国産VLMです。4B(40億)パラメータの軽量設計により、施設内のエッジ環境で動作し、映像を施設外へ送信することなく運用できます。実環境に適応する精度と、製品へ軽量に組み込めるアーキテクチャを兼ね備えた、新しい防犯特化モデルです。 「AI Security asilla」への実装について 実際の環境でさらに精度が上がる「AsillaVision」 「AI Security asilla」では、この「AsillaVision」を単体で用いるのではなく、アジラがこれまで磨いてきた姿勢推定ベースの行動認識AIと組み合わせて実装しました。 行動認識AIが「人が倒れた」という動きを捉え、そのうえでVLMが映像の文脈を読み取ります。たとえば、床に横たわる人を、転倒したのか、壁にもたれて休んでいるのか、もみ合いの末なのか——その状況まで見分けることで、本当に対応すべき事象をより的確に捉えられるようになります。この組み合わせにより、検知精度を最大約8割向上※1させることに成功しました。 対象とする検知は、第一弾として転倒・喧嘩に対応し、今後順次拡大していきます。 導入施設についても、すでに「AI Security asilla」をご利用中の商業施設・オフィスビルなどを中心に展開し、新たな施設へも順次広げています。 なお、学習データは導入施設の同意のもとで収集し、第三者機関によるプライバシー影響評価(PIA)を経て、個人を特定しうる情報を排除しています。 ※先行導入先での運用データおよび自社検証に基づく、従来手法との比較値です(対象:転倒・喧嘩、検証期間:2026年3月〜5月) 今後の展望 アジラは「行動を検出するAIから、状況を理解するAIへ」という構想を掲げており、今回の本格展開はその実現に向けた第一歩となります。 今回は、行動認識とVLMの組み合わせにより検知の精度を高めました。今後