株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、全国約6,000店舗より収集している小売店販売データ、SRI+®(全国小売店パネル調査)をもとに、日用消費財の中で何がより売れたかを、推定販売金額の伸びから振り返る「2026年上半期、売れたものランキング」を発表しました。(データは5月分まで使用) [ポイント] ◆1位・麦芽飲料は前年品薄の反動が大。2位・玩具メーカー菓子はVTuber関連の商品も貢献 ◆3位・ほほべに、5位・しわ取り剤、7位・住居用クリーナーは新たなヒット商品がけん引 ◆ホルムズ危機もあり、8位・家庭用手袋、11位・食品包装用品など上位。3月以降の売り上げ急増 ◆販売苦戦ランキングは医薬品が15位までに6つ。昨年売れたもの1位の米は販売苦戦10位 図表1 データ:SRI+ 集計期間:2026年1-5月 指標:販売金額の前年同期比、2019年比(1-5月) 対象:食品・飲料・日用雑貨品などのインテージ標準カテゴリー ※小数点以下も加味したランキング、100以上を青色で表示 昨年上半期1位の米は一転、販売苦戦ランキング入り。では、今年のトレンドは? 昨年上半期は、記録的な価格高騰で米が1位となっていました。今年は止まらない物価高に、2月末に勃発したホルムズ海峡問題など、社会的な不安定要素が重なる中、上半期の1位は麦芽飲料(155%)となりました(図表1)。人気による前年の品薄の反動や、実質的な値上げなどが要因に挙げられます。2位・玩具メーカー菓子は、コロナ禍以降の漫画・アニメのIPコンテンツの強さに加え、VTuber関連の商品も強さを見せ、幅を広げています。3位・ほほべには目元付近まで効果が及ぶ新機軸の商品がけん引。5位・しわ取り剤はアイロン不要、7位・住居用クリーナーは洗剤スポンジ一体型と、手軽で新機能を備えた商品がけん引したカテゴリーが上位に入っています。 世界を揺るがす、ホルムズ海峡危機の影響は?複数の商品がランクインし、3月以降売上増 2月28日に勃発したホルムズ海峡危機により、中東からの石油関連の輸送に大きな影響が出て、世界各地で原油不足などへの警戒感が強まりました。日本でも原油由来のナフサに関連した物資の不足が取りざたされるようになりました。その影響は生活者のレベルでも確認され、ビニールやゴムなどを素材とする8位・家庭用手袋(119%)、主に食品保存バッグである11位・食品包装用品(118%)、食品の温めや保存に使う13位・ラッピングフィルム(116%)が上位に入りました。各月の売り上げを見てみると、2月までは前年同月と比べて大きな変化はありませんでしたが、3月から急激に増加していることが分かります(図表2)。 図表2 データ:SRI+ 集計期間:2026年1-5月 指標:販売金額の前年同期比 価格上昇が販売金額を引き上げたコーヒー、プロテイン粉末。一方ランキングは激変 ここまで挙げてきた商品は個別の要因に加えて、昨今の社会問題になっている値上げも後押しする形となっていますが、特に価格高騰の影響が見られるのが、4位・インスタントコーヒー(131%)、6位・レギュラーコーヒー(122%)です。両商品とも、前年比2割から3割ほど販売金額が上昇していますが、販売数量は伸び悩んでいます。10位・プロテイン粉末は値上がりに加え、今後も更に価格が伸びていくことを見越しての需要もありそうです。 過去3年間のトレンドを振り返ってみると2023年上半期は新型コロナとインバウンド需要、2024年は外出需要の影響が大きく、昨年は、その流れを受けつつも、米価格の上昇に象徴される物価高も本格的に加わっています(図表3)。ちなみに昨年・今年の上半期に連続して15位までに入ったのは玩具メーカー菓子(6位→2位)と、トマトジュース(15位→12位)の2商品のみでした。 図表3 データ:SRI+ 集計期間:2023年、2024年、2025年(各年1-5月) 指標:販売金額の前年同期比 対象:食品・飲料・日用雑貨品などのインテージ標準カテゴリー ※小数点以下も加味したランキング ※鎮咳去痰剤(ちんがいきょたんざい):トローチ剤を除く鎮咳去痰に用いるために調製された内服薬、またはドロップ剤 ※口腔用薬(こうくうようやく):口腔内の殺菌、消毒、口臭の除去を目的として調製された噴霧液剤、またはトローチ 新型コロナ関連の商品が、反動もあり上位に。インバウンド需要で人気だった商品も 最後に2026年上半期、販売苦戦ランキングを見てみましょう(図表4)。1位・検査薬(80%)は新型コロナ用の抗原検査キットの需要減、2位・鎮咳去痰剤(83%)、4位・マスク(86%)、5位・体温計(87%)、9位・総合感冒薬(90%)