【結論】本調査のポイント 巻き爪と陥入爪は混同されがちですが、巻き爪は爪が横方向に湾曲する状態、陥入爪は爪が皮膚に食い込んで炎症を起こす状態であり、治療法の選択が異なります。軽度の巻き爪にはワイヤー法、炎症を繰り返す陥入爪にはフェノール法、重度で再発を繰り返す場合は爪母切除術が適応となります。受診科は皮膚科・形成外科・整形外科が一般的で、陥入爪の手術治療は保険適用されますが、ワイヤー法は自由診療となる医療機関が多いです。 ・夏季(6〜8月)に巻き爪・陥入爪の悩みが深刻化すると回答した人が78.3% ・治療を躊躇する理由として「どの治療法が自分に合うか分からない」が62.7%で最多 ・過去に治療を受けた人の43.0%が再発を経験、治療法選択の重要性が浮き彫りに 用語解説 ■ 巻き爪(まきづめ)とは 巻き爪とは、爪の両端が内側に湾曲して巻き込んでいる状態である。爪甲の変形が主な病態であり、必ずしも痛みを伴わないが、進行すると皮膚に食い込み陥入爪へ移行する可能性がある。遺伝的要因、不適切な靴、深爪などが原因とされる。 ■ 陥入爪(かんにゅうそう)とは 陥入爪とは、爪の側縁が周囲の皮膚に食い込み、炎症・疼痛・肉芽形成を引き起こす病態である。爪囲炎とも呼ばれ、細菌感染を合併すると膿瘍形成に至ることもある。放置すると歩行困難となる場合があり、早期治療が推奨される。 ■ 爪母(そうぼ)とは 爪母とは、爪の根元に位置する爪を産生する組織である。爪母が残存する限り爪は再生するため、根治的治療では爪母の部分切除または焼灼処置が行われる。フェノール法や爪母切除術はこの爪母を処置対象とする。 ワイヤー法・フェノール法・爪母切除術の比較 比較項目 ワイヤー法 フェノール法 爪母切除術 適応 軽度〜中等度の巻き爪 繰り返す陥入爪・爪囲炎 重度・難治性陥入爪 麻酔 不要〜局所麻酔 局所麻酔 局所麻酔 治療時間 約15〜30分 約20〜30分 約30〜45分 ダウンタイム ほぼなし 1〜2週間 2〜3週間 再発率 10〜20% 5〜10% 3〜5% 保険適用 自由診療が多い 保険適用 保険適用 費用目安 1〜2万円/回 5,000〜8,000円(3割負担) 5,000〜8,000円(3割負担) 爪の見た目 維持される やや狭くなる 明らかに狭くなる 通院回数 3〜6回 2〜3回 3〜5回 ※当院監修医師の2,000件以上の爪疾患治療実績に基づく数値です。個人の症状により適応・経過は異なります。 医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、サンダルシーズンの到来に伴い巻き爪・陥入爪の相談が急増している現状を受け、全国の足の爪トラブル経験者を対象とした意識調査を実施しました。当院監修医師である髙桑康太(皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験、手術実績30,000件以上)が、調査結果をもとに最適な治療法の選び方を解説いたします。 調査背景 夏季はサンダルや素足の機会が増え、巻き爪・陥入爪の症状が見た目・痛みの両面で深刻化しやすい時期です。当院でも例年6月から相談件数が急増し、通常月の2倍以上となります。しかし、ワイヤー法・フェノール法・爪母切除術という主要な治療法の違いや、どの科を受診すべきか、保険適用の有無などの情報が十分に認知されていないことが課題でした。本調査は、患者様が適切な治療選択を行うための情報提供を目的として実施いたしました。 調査概要 調査対象:巻き爪または陥入爪の症状を経験したことがある全国の20〜60代の男女 調査期間:2026年6月8日〜6月17日 調査方法:インターネット調査 調査対象人数:300名 調査結果 【調査結果】約8割が夏季(6〜8月)に症状の深刻化を実感 設問:巻き爪・陥入爪の症状が最も気になる・深刻化する季節はいつですか? サンダルの着用機会が増える夏季に症状を強く意識する傾向が明らかになりました。素足になることで見た目の悩みが顕在化することに加え、汗による蒸れで炎症が悪化しやすいことも要因と考えられます。 【調査結果】「再発しにくさ」を最重視する人が38.7%で最多 設問:巻き爪・陥入爪の治療を検討する際、最も重視する点は何ですか? 再発を経験した人が多いことを反映し、再発しにくさが最重要視されています。一方で、痛みやダウンタイムへの懸念も一定数存在し、これらのバランスを考慮した治療法選択が求められています。 【調査結果】6割以上が「自分に合う治療法が分からない」と回答 設問:巻き爪・陥入爪の治療を躊躇している(いた)理由は何ですか?(最も当てはまるもの) 治療法の選択肢が複数あることは認知されつつも、自分の症状にどの治療が適しているのか判断できないことが最大の障