・GlobalLogicとティッセンクルップが、グローバルの重工業分野に自律型ロボティクスとフィジカルAIの展開を推進するための戦略的パートナーシップに合意 ・ティッセンクルップ、GlobalLogicおよびGlobalLogic傘下のMethod、そして日立アメリカの研究開発グループの4者連携により、重工業分野における「Lab-to-Scale(研究開発から社会実装まで)」を支援するフィジカルAIパイプラインを構築 ・フィジカルAIソリューションによりエンジニアリングのボトルネックを解消、現場作業員の安全性を向上し、グリーンエネルギープロジェクトの大規模展開を加速 ドイツ連邦共和国(以下、ドイツ)のthyssenkrupp AG(以下、ティッセンクルップ)と株式会社日立製作所の米国子会社であるGlobalLogic Inc.(以下、GlobalLogic)は本日、グローバルの重工業分野において、自律型ロボティクスとフィジカルAIの展開を推進し、産業変革を加速するための戦略的提携を締結したことを発表しました。 本提携は、ティッセンクルップの有する産業および運用における深い知見と、日立の研究から開発までを支えるイノベーション・スタックを融合させ、業界全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるものです。日立アメリカの研究開発グループによる基盤的な技術革新、Methodによるデジタル戦略およびデザイン、およびGlobalLogicによるエンタープライズグレードのソフトウェアエンジニアリングを統合することで、「Lab-to-Scale」のフィジカルAIパイプラインを実現します。現場のデータをAIによる自動制御へとシームレスに繋ぐことで、エンジニアリングのボトルネック解消や現場の安全性向上といった、重工業界における最先端のグローバルモデルを確立します。 そして、グローバルのコングロマリットである両社は、本モデルを通じて、デジタル領域の実証実験にとどまらず、複雑なデータを目に見える事業成果(ROI)へと変換するフィジカルAIソリューション群を共同で創出していきます。これらのソリューションを通じて、現場作業員の安全性、製品のサービス化、そして世界的なエネルギー転換の加速を可能にします。 具体的な取り組み (1)データインテリジェンス層と自律運用 GlobalLogicは、工場の現場におけるオペレーションと、経営・業務判断とのギャップを埋めるため、ティッセンクルップ向けユニファイド・データ・レイヤー(UDL)アーキテクチャに基づいたデータインテリジェンス層を導入します。UDLとは、現場のOT(制御運用技術)データと経営側のITデータを統合・連携させる共通データおよびセマンティック基盤を提供するものであり、リアルタイムなデータ処理や意味の理解、AIによる状況判断が必要な自律型ロボティクスやドローンをスムーズに動かすためには不可欠な技術となります。ティッセンクルップでは、UDLを活用することで、危険性の高い環境や製造現場に、自律型の遠隔監視カメラ「Robocam(ロボカム)」やドローンを導入することが可能になります。これらのロボットが高リスクな点検や精密測定を代替することで、作業員の負傷を未然に防止することができます。安全性と効率性の向上を目的に設計された本フィジカルAIのシステムは、従業員を危険区域から遠ざけるとともに、複雑な産業プロセスを管理するために必要な高精度なデータを提供し、人によるオペレーションを強力に支援します。 (2)脱炭素化へのスピードを加速 野心的な脱炭素化目標を達成するためには、各地で進めるグリーンエネルギープロジェクトの立ち上げや、その根幹となるエンジニアリングのスピードを大幅に向上させる必要があります。本提携では、それらを阻むボトルネックを解消するため、オフラインで構造化されていない複雑な技術データの収集を自動化する「インテリジェンス・プラットフォーム」の導入を計画しています。複雑な文書を実用的な知見に変換することで、ティッセンクルップはグリーンエネルギープロジェクトにおける「Quote-to-Cash(見積から入金まで)」および技術エンジニアリングのサイクルを短縮することをめざしています。こうしたデジタル化での加速により、エネルギー転換に伴う管理上および技術上の複雑性が、プロジェクト実行のボトルネックとなることを防ぎます。 ティッセンクルップAGおよびティッセンクルップ・デカーボン・テクノロジーズCEO Miguel López(ミゲル・ロペス)のコメント ティッセンクルップは今、史上最も重要な変革期にあります。日立、GlobalLogicとの協業によって、世界最先端のデジタルケイパビリティを味方に付け