電気自動車による世界最高峰のフォーミュラカーレース「ABB FIA Formula E World Championship」が、2026年7月25日(土)・26日(日)に東京・有明の東京ビッグサイト周辺で開催されます。 「2026 TDK Tokyo E-Prix」は、東京で開催されるFormula Eとして初のナイトレースとなる予定です。東京の夜景を背景に、電動レーシングカーが市街地コースを駆け抜ける、これまでの国内モータースポーツとはひと味違うレース体験が期待されます。 Formula Eは、FIA(国際自動車連盟)が管轄する、電気自動車による世界選手権です。2014年の誕生以来、すべてのマシンが電動で競い合っており、「電気のF1」とも呼ばれています。 最大の特徴は、世界各国の大都市そのものがレースの舞台になることです。排気ガスを出さず、従来のレーシングカーに比べて騒音も抑えられる電動マシンだからこそ、都市部に特設されるストリートサーキットでの開催が可能になっています。東京大会もその一つであり、東京ビッグサイト周辺に設けられる特設コースでレースが行われます。 FromulaE 公式ページ レースコースの紹介 東京大会のコースは、全長2.585km、20のコーナーで構成される予定です。ストレート、タイトコーナー、ブレーキングポイントが連続するレイアウトで、単純な最高速だけではなく、ブレーキングの正確さ、立ち上がりの加速、限られたスペースでのオーバーテイクが重要になります。 ストリートサーキットでは、壁が近く、わずかなミスが大きなタイムロスにつながります。さらに、路面温度やグリップの変化も大きく、ドライバーには高い集中力と正確なマシンコントロールが求められます。ナイトレースとして開催される2026年の東京大会では、昼間とは異なる視界や路面コンディションも、レース展開を左右する要素が見どころです。 2026年の東京大会は、7月25日(土)・26日(日)の2日間にわたって決勝レースが行われる「ダブルヘッダー」として開催されます。1日ごとに予選と決勝が行われるため、週末に2回のレースを楽しめる点も大きな魅力です。初日の結果を受けて、各チームが2日目にどのような戦略変更を行うのかにも注目が集まります。 ■ Formula Eのマシンはどれほど速いのか FormulaE Japan 公式動画参照 現在のFormula Eで使用されているマシン「GEN3 Evo」は、電動レーシングカーならではの鋭い加速が大きな特徴です。停止状態から時速100kmに到達するまでの時間は、約1.82秒とされており、スタート直後の蹴り出しは圧倒的です。 電気モーターは、アクセルを踏んだ瞬間から大きなトルクを発生させることができます。そのため、Formula Eではスタートや低速コーナーからの立ち上がりで、独特の迫力ある加速を見ることができます。 また、Formula Eでは単に速く走るだけでは勝てません。限られたバッテリーエネルギーをどう使うか、どこで攻め、どこで温存するかという判断が勝敗を大きく左右します。ドライバーは、順位争いをしながらエネルギーマネジメントも同時に行う必要があり、そこにFormula Eならではの戦略性があります。 ■ 勝負を動かす「アタックモード」 Formula Eならではの仕組みの一つが「アタックモード」です。 決勝レース中、ドライバーはコース上に設けられたアクティベーションゾーンを通過することで、一時的に追加のパワーを使用できるようになります。通常のレース出力は300kWですが、アタックモードを使うと350kWまで出力が上がります。 FromulaE 公式Youtube動画参考画像 ただし、アクティベーションゾーンは通常の理想的な走行ラインから外れた場所に設けられます。つまり、アタックモードを得るためには、一度タイムを失うリスクを取らなければなりません。 いつアタックモードを使うのか。前の車を抜くために使うのか、後ろの車から守るために使うのか。それとも、セーフティカーやレース展開を見ながらタイミングを遅らせるのか。こうした判断が、Formula Eのレースをより戦略的でスリリングなものにしています。 ■ 新たな戦略要素「ピットブースト」 シーズン11から導入された新たな要素が「ピットブースト」です。 指定されたレースでは、全ドライバーが決勝中に一度ピットインし、30秒間の超高速充電を行います。この充電により、バッテリー容量の10%にあたる3.85kWhが追加されます。 ピットブーストは、バッテリー残量が40%以上60%以下のタイミングで行う必要があります。また、各チームに用意される充電設備は1基のみのため、同じチームの2台を同時