株式会社ゼネラルパートナーズ(本社:東京都千代田区)の障がい者総合研究所は、障害のある方を対象に「リモートワークと障害者雇用の実態に関するアンケート調査」を実施しました。2026年7月の法定雇用率引き上げ(2.5%→2.7%)を見据えた6ヵ月連続調査の第5回にあたります。 ■主な調査結果(抜粋) 64.6%のリモート勤務者が「リモートが廃止されたら転職・退職を検討する/働き続けるのは難しい」と回答。リモートは「あれば便利」を超えて、就労を続ける前提になっている。 現にリモート勤務をしている48名に今後リモートが制限・廃止された場合の行動を尋ねたところ、「転職・退職を検討する(39.6%)」「検討はしないが、働き続けるのは難しいと感じる(25.0%)」を合わせて64.6%にのぼりました。「出社に切り替えて働き続ける」は29.2%にとどまります。 ▲リモートが制限・廃止された場合の行動 37.2%のみ。リモート勤務をしているのは3人に1人にとどまり、勤務先選びで「リモートという選択肢は考えなかった」も約半数(49.6%)にのぼった。 リモートは一部の人にとっては重要な条件である一方、多くの当事者にとっては、そもそも選べる土俵に上がっていない実態がうかがえます。 ▲現在のリモートワークの頻度 53.5% が出社増による負担を実感。「2年前より出社が増えた(14.0%)」が「減った(11.6%)」を上回り、緩やかな出社回帰の負担は通勤・体調面に集中している。 出社が増えたことによる影響は「通勤による身体的な負担(36.4%)」「通勤時間の増加(31.0%)」「体調・症状のコントロールが難しくなった(25.6%)」が上位。通勤そのものが障害特性と直結する負担になっている当事者が一定数おり、出社回帰の動きがこうした層に偏ってしわ寄せをもたらしている構図が見えてきます。 ▲出社が増えたことによる負担・影響(複数回答) 60.4% が地方と都市部のリモート求人に差を感じる一方、リモート勤務者の73.0%は「地域を問わず働ける環境が広がった」と実感。期待と現実の差が浮かぶ。 リモートが地理的制約を緩める手応えはありつつも、求人そのものの地域差は依然として残されていることが示されました。 ■ 当事者の声(自由記述より抜粋) 「現在の勤務先は100%リモートなので、通勤や人間関係の負担が無くなりパフォーマンスも向上しています。「障害者だけ甘えないでほしい」と思わず、リモートだからこそ力を発揮できる可能性に目を向けてほしい。」 (30代・男性・自閉症/アスペルガー症候群(ASD)) 「リモートでいいと言いながら、出社前提の話をされる。また勝手に決められる。」 (50代・女性・聴覚) 「障害者雇用の時点で求人数が激減するのに、更にフルリモートとなるとかなり狭き門。転職活動していますが、全然採用されません。」 (30代・女性・自閉症/アスペルガー症候群(ASD)) ■ 障がい者総合研究所の見解(要約) リモートワークは、障害のある人にとって通勤の障壁を取り除き、体調の波に合わせて働くことを可能にするなど、就労機会そのものを左右する条件になり得ます。出社回帰の流れのなかでリモートを一律に縮小するのではなく、当事者一人ひとりの特性や事情に応じて選べる余地を残すことが重要です。同時に、評価への不安や孤立といった課題も確認されており、リモート導入時には評価・指示・コミュニケーションの設計を併せて整えることが求められます。 ■ 調査結果の詳細・当事者の声・研究所の見解はnoteで公開中 7つの調査結果すべて(グラフ付き)、当事者の自由記述、障がい者総合研究所の見解は、下記レポートでご覧いただけます。 連続調査 第5回 レポート全文(note) ■調査概要 調査名: リモートワークと障害者雇用の実態に関するアンケート調査(連続調査 第5回) 調査対象: 障がい者総合研究所アンケートモニター 調査方法: インターネット調査 調査期間: 2026年6月12日〜6月19日 有効回答数: 131名 ※設問により回答ベースが異なります。リモート勤務に関する一部設問はリモート勤務者48名を母数としています。 株式会社ゼネラルパートナーズ 障害者専門の人材紹介会社として、2003年に設立。その後、「就職・転職サイト」「就労移行支援事業」「就労困難な障害者による農業生産事業」など、幅広い事業を展開している。これまで就職や転職を実現した障害者の数は5,000人以上に及ぶ。障害者雇用をはじめとする様々な情報や当事者の声を集め研究・発信する「障がい者総合研究所」、当事者が発信する障害者のためのメディア「Media116」でも情報を随時配信中。 会社名:株式会社ゼネラルパートナーズ 本社所