【台北市、2026年6月23日】 AnHorn Medicines Co., Ltd.(アンホーン・メディシンズ、本社:台湾・台北市)は本日、化学療法誘発性末梢神経障害(Chemotherapy-Induced Peripheral Neuropathy:CIPN)の予防を目的として開発中の新規神経保護薬候補「AH-008」について、米国食品医薬品局(FDA)より治験開始申請(IND)の承認を取得するとともに、台湾医薬品評価センター(CDE)よりインデックスケース(Index Case)指定を受けたことを発表しました。 これらの重要な規制上のマイルストーンにより、AH-008は臨床開発段階へ移行し、がん支持療法領域における極めて高いアンメット・メディカル・ニーズに応えるFirst-in-Class(画期的新規)治療薬としての可能性を示しています。 がん治療における重要課題であるCIPN 化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)は、現在のがん薬物療法に伴う代表的かつ深刻な有害事象の一つです。 タキサン系抗がん剤、白金製剤、ビンカアルカロイド系薬剤に加え、近年急速に普及している抗体薬物複合体(ADC)においても発症が報告されており、患者に不可逆的な神経障害、慢性的な疼痛、感覚異常およびQOL(生活の質)の低下をもたらします。 さらにCIPNは、抗がん剤の減量や投与延期、さらには治療中止の要因となることから、がん治療そのものの有効性に影響を及ぼす重要な課題として認識されています。 しかしながら、現在に至るまでCIPNを予防する承認薬は存在しておらず、新たな治療選択肢の開発が強く求められています。 日本においても近年、CIPN予防の医療的・経済的価値への関心が高まっていますが、多くの開発プログラムは疼痛緩和などの対症療法に留まっています。そのような中、AH-008は神経障害の発症メカニズムそのものに介入する新しいアプローチとして期待されています。 疾患進行そのものに働きかける新規低分子医薬品「AH-008」 AH-008は、神経障害発症後の症状緩和を目的とする従来治療とは異なり、化学療法による神経障害の初期段階に介入するよう設計された新規低分子化合物です。 前臨床試験では、複数のCIPNモデルにおいて末梢神経の構造および機能を維持するとともに、抗がん剤本来の抗腫瘍活性を損なわないことが確認されています。 このような疾患修飾型(Disease-Modifying)のアプローチは、既存の対症療法との差別化要因となり、次世代のがん支持療法としての可能性を示しています。 低分子医薬品ならではの開発・事業化優位性 AH-008は低分子医薬品として開発されており、以下のような戦略的優位性を有しています。 確立された国際的な規制・承認プロセス スケールアップが容易で効率的な製造体制 安定したサプライチェーン構築の実現 グローバル市場への柔軟な価格戦略およびアクセス 多様な抗がん剤レジメンとの併用可能性 これらの特長は、日本、米国、欧州およびアジア太平洋地域における幅広い患者アクセスと持続可能な商業展開を支えるものと期待されています。 FDA IND承認および台湾CDEインデックスケース指定を取得 今回取得した米国FDAのIND承認は、AH-008の安全性および開発データパッケージが臨床試験開始に十分であることを示すものです。 また、台湾CDEによるインデックスケース指定は、新規性および臨床的意義が高い開発プログラムとして認められたことを意味し、規制当局との円滑な協議を促進する制度です。 これら二つのマイルストーンは、AH-008の科学的妥当性および開発戦略が国際的な規制要件と整合していることを示しています。 国際的な規制動向を見据えた開発プログラム AH-008の開発は、2025年1月に米国FDAが公表したドラフトガイダンス 「Prevention and Treatment of Chemotherapy-Induced Peripheral Neuropathy: Developing Drug and Biological Products in Oncology」の考え方に沿って進められています。 前臨床試験では一貫して神経保護効果と抗がん剤活性の維持が確認されており、不可逆的な神経障害が生じる前に疾患進行へ介入するFirst-in-Class予防薬としての可能性を裏付けています。 前臨床からFDA IND承認まで12か月で到達 AnHorn Medicinesは、前臨床開発開始からFDA IND承認取得までをわずか12か月で達成しました。 この迅速な開発は、トランスレーショナル研究、CMC開発および薬事戦略を統合した同社の創薬推進能力を示す