AIの安全性・セキュリティに強みを持つ株式会社Elith(本社:東京都文京区本郷2-27-17 フロンティア本郷Ⅰ 6-A、代表取締役:井上顧基、以下「Elith」)と、上場・未上場を横断した企業情報の構造化データベースを提供するバフェットコード株式会社(本社:東京都目黒区青葉台1-14-2-301、代表取締役:福田智宏、以下「バフェットコード」)は、金融機関が安全に活用できる意思決定AIの提供に向け、業務提携を開始したことをお知らせします。 両社はその第一弾として、地域金融機関・プライベートエクイティ(PE)・投資銀行に向けた「M&AソーシングAI」を共同開発します。 ■ 背景:金融機関のAI活用を阻むのは「信頼できるか」と「データが整っているか」 金融機関ではAI活用への期待が高まる一方、融資・与信、M&A、IPO発掘といった収益の中核を担う業務の高度化には至っていないケースが少なくありません。要因は大きく二つあると考えています。 規制業種である金融機関は、AIの誤出力・情報漏えい・説明責任といったリスクに極めて敏感であり、「安全に・統制された形で使えるか」が導入の前提条件になること 判断の土台となるデータ整備が不足していること(特に未上場企業の情報は、そもそも存在しない・比較できない・定量条件で検索できない・変化を検知できないという課題が根強く、現場の意思決定を支えきれていない可能性が高い) 加えて、地域金融機関は地場企業の事業承継・再編ニーズの高まりに直面しています。 経済産業省・中小企業庁の試算では、2025年までに経営者が70歳を超える中小企業・小規模事業者は約245万社にのぼり、その約半数が後継者未定とされてきました(出典:経済産業省/中小企業庁)。一方で、金融機関側には「どこに案件があるか分からない」という案件発掘(ソーシング)のボトルネックが残されています。 ■ 業務背景の目的:「安全性」と「構造化データ」を同時に満たす 良質なAIモデルや実装力があっても、(1) 金融機関が安心して使えるガバナンス・セキュリティ、(2) 判断の土台となる構造化データ、の双方が揃わなければ、本業の意思決定には踏み込めません。 今回の提携は、この二つを両社の強みで同時に満たし、金融機関の本業(融資・与信/M&A/IPO発掘)から現場業務(法人営業・リテール支援)までを、安全な形で一気通貫にAI化することを目指すものです。 ・株式会社Elith ── AI Safety / Security技術の提供 AIの安全性・セキュリティ・ガバナンスを中核の強みとし、金融ドメイン向けのAIガードレール開発技術を有する。AIの誤作動・情報漏えい・プロンプトインジェクション等のリスクに対応し、規制業種でも安心して使えるAIの実装を担う。あわせて、顧客に伴走しながら高速に実装・改善を回すFDE(フォワード・デプロイド・エンジニアリング)型の開発力を提供する。 ・バフェットコード株式会社 ── 金融・M&A実務に使える企業情報データ基盤の提供 上場・未上場企業を横断し、財務情報、IR情報、事業内容、月次従業員数、2,393種類の業種分類、役員情報、企業間の関係性データなどを構造化した企業情報データベースを提供する。単なる企業名簿ではなく、買い手候補・売り手候補の抽出、初期スクリーニング、提案仮説の整理に活用できる点が強み。M&Aソーシングにおいて必要となる「どの企業が買い手候補になり得るか」「どの企業に事業シナジーがあり得るか」といった問いに答えるためのデータ基盤を担う。 ■ Elithは「GENIAC」第4期に採択 ── 金融×AI安全性の取り組みが国の支援対象に Elithは、経済産業省および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する生成AI開発支援プロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の第4期(2026年6月採択)に、金融向けAIの開発テーマで採択されています。 金融分野におけるAIの安全性・ガードレールという領域で国の支援対象となっていることは、本提携で目指す「金融機関が安全に使える意思決定AI」の信頼性を支える基盤となります。 ■ 第一弾ソリューション:「M&AソーシングAI」 地域金融機関・PE・投資銀行を主な対象に、以下をAIで支援します。 ・M&A戦略・買収方針の立案支援 ・ロングリストの自動生成(自然言語による条件検索) 例:「後継者不在の可能性が高く、近年成長しているが資本効率に改善余地のある企業」といった 抽象的な条件から、複数のシグナルを掛け合わせて候補企業を抽出 ・バリュエーション補助(トランザクション/トレーディングマルチプル)