株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と日本電気株式会社(以下、NEC)、1FINITY株式会社(以下、1Finity)は、NTT株式会社(以下、NTT)、富士通株式会社(以下、富士通)とともに、総務省が2026年度から新たに実施する「電波資源拡大のための研究開発」に係る提案公募に共同で提案し、5社で取り組む研究開発課題「周波数帯の横断的活用を実現する移動通信ネットワークの研究開発(以下、本研究開発)」が採択されました※1。今回の採択を受けて、2026年6月22日(月)に、総務省にて手交式が執り行われました。 本研究開発は、2030年代の第6世代移動通信システム(以下、6G)の実現に向け、AIを活用し複数の周波数帯を最適に制御する技術の研究開発に取り組むものです。ドコモ、NEC、1Finity、NTT、富士通の5社が連携し、2026年度から2029年度までの4年間にわたって実施します。本研究開発を通じて、6Gにおける通信性能の飛躍的な向上と消費電力の大幅な削減を両立するネットワークの実現をめざします。 2030年代には5Gから6Gへの段階的な移行が見込まれており、5Gと6Gが共存するネットワークの高性能化や周波数のひっ迫状況の解消といった技術課題への対応が急務となります。本研究開発ではこれらの技術課題の解決をめざし、研究開発を進めてまいります。 【本研究開発の技術課題および研究機関】 ■技術課題ア:高度化されたvRAN※2によるネットワーク制御技術 概要:AIが通信環境や端末の状況をリアルタイムに分析し、数百ミリ秒から数秒先の通信品質を予 測することで、低周波数帯から高周波数帯まですべての電波を最適に割り当て、通信速度を 飛躍的に向上させる技術。vRAN技術を高度化し、電波と計算処理の両方を需要に応じて柔 軟に制御することで、高い拡張性を持つネットワークを実現する。 研究機関:ドコモ、1Finity、NEC、NTT ■技術課題イ:周波数有効利用に資するネットワーク構築技術 概要:5Gと6Gが共存する段階的な移行期に向け、複数の周波数帯に対応した小型・省電力な基地 局装置を開発。AIが高周波数帯を積極的に活用するよう動的に制御する技術や、無線回線に よる柔軟な基地局間接続技術を確立し、計算処理の効率化と消費電力の大幅削減を両立させ ながら、高密度なネットワーク展開を実現する。 研究機関:ドコモ、1Finity、富士通、NEC、NTT ドコモとNEC、1Finityは、NTT、富士通とも連携して本研究開発を推進していくとともに、2030年代の6G実現に向けた課題解決に取り組んでまいります。また本研究開発の成果について、国際的な標準化団体への提案活動も行い、6Gの研究開発における日本の国際競争力の強化や、お客さまの生活を支える社会基盤の構築をめざして取り組んでまいります。 ※1 総務省|報道資料|令和8年度から新たに実施する電波資源拡大のための研究開発 に係る提案公募の結果 ※2 virtualized Radio Access Network。基地局の機能の一部を、専用の装置ではなく、汎用的なサーバー上のソフトウェア で実現する技術。柔軟な機能追加や運用コストの削減が期待できる。 別紙 「周波数帯の横断的活用を実現する移動通信ネットワークの研究開発」の概要 1.目的 2030年代に5Gから6Gへと段階的に移行していくことが見込まれる移動通信ネットワークは、5Gと 6Gが共存するネットワークの高性能化や周波数のひっ迫状況の解消といった技術課題の対応が急務となっています。5Gと6Gが共存する移行期において、両世代のネットワークに適用可能な技術の確立が求められており、特に、2030年代に予測される情報通信量の増加や、人・モノ双方からの多様な通信要求に対応するためには、柔軟かつ高性能な通信基盤の整備が不可欠です。また、6Gへの円滑なマイグレーションを実現するためには、既存の5Gインフラの活用に加え、現在5Gで利用されているミリ波帯の利活用に関する課題の克服や、ネットワーク全体のエネルギー効率を高める環境配慮型の設計も重要な検討事項となっています。 2. 本研究開発の技術課題と体制 図. 本研究開発の技術課題 3. 本研究開発の主な成果目標(2029年度末時点) 本研究開発は、各技術課題を解決し既存の5Gの無線制御と比較して通信性能や効率性を向上させることを目標としています。 【主な成果目標】 ① 通信性能の向上 移動端末の実効スループット:2倍以上 高周波数帯の利用率:2倍以上 ② 効率性の向上 ネットワーク全体の消費電力:1/2に削減 基地局のコスト効率:2倍 ※3 7~24GHz付近の新たな周波数帯を指し、従来のSub6帯とミリ波の中間