建設現場における熱中症による死傷者数が、止まりません。厚生労働省が2026年5月に公表した令和7年の確定値によると、2025年の職場熱中症死傷者数は1,803人(前年比43%増)と、統計開始以来の過去最多を2年連続で更新しました。建設業は292人(死亡者5人)で、死亡者数は全産業中最多です。2025年6月に施行された労働安全衛生規則の改正により、熱中症対策の体制整備が義務化されたにもかかわらず、死傷者数は大幅に増加しています。 この状況を踏まえ、建設ICTの専門企業である株式会社シーティーエス(本社:長野県上田市、代表取締役 社長執行役員:横島 連、以下CTS)は、現場業務支援サービス「サイトアシストパッケージ(SAP)」の現場情報関連コンテンツとして、クラウド映像サービス「IoT SmartHub」と気象観測機器「ソラテナPro®」を連携させた気象観測・自動警告機能「SORATENA Sync(ソラテナ シンク)」の活用を、改めて建設業各社に呼びかけます。 SORATENA Sync 概要 ■対策が義務化されたにもかかわらず、死傷者数は過去最多を更新 2025年6月の労働安全衛生規則改正により、熱中症リスクのある作業場での報告体制整備・措置手順の作成・関係者への周知が義務化されました。この改正により死亡者数は19人(前年比39%減)と重篤化防止に一定の効果がみられた一方、死傷者数は1,803人(前年比43%増)と大幅に増加し、統計開始以来の過去最多を更新しました。2025年夏の記録的猛暑(平均気温偏差+2.36℃、統計開始以来最高)が一因とされていますが、規則改正だけでは防ぎきれない現場レベルでの対策が求められています。 建設業では炎天下での重機作業・高所作業・コンクリート打設など、回避困難な屋外環境での長時間作業が続きます。WBGT値の計測が人手による定点確認に頼らざるを得ないケースも多く、「気づいたときには危険な状態になっていた」という現場の声は今も絶えません。 出典:厚生労働省「令和7年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(確定値)」(2026年5月27日公表)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73330.html ■CTSは、昨年から現場の安全管理自動化に取り組んでいます CTSは、こうした現場の課題に応えるため、気象データの自動取得から現場への即時警告までを一貫して実現する「SORATENA Sync」の提供・普及に取り組んでいます。 「SORATENA Sync」は、株式会社ウェザーニューズが提供する超小型気象観測機器「ソラテナPro®」と「IoT SmartHub」を連携させたサービスです。気温・湿度・気圧・雨量・風速・風向・照度の7項目をリアルタイムに観測し、設定した閾値を超えた瞬間に、現場への自動警告と関係者への通知を即時実行します。山間地・過疎地を含む全国の建設現場に対応し、設置した場所のピンポイントな気象情報を取得できる点が特徴です。 <主な機能> WBGT値のリアルタイム監視:熱中症指数(WBGT値)を常時監視し、「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の各レベルに応じた閾値を設定可能 ストロボサイレンによる現場即時警告:閾値超過時、音と光で現場作業者に自動警告。人手による確認・連絡を不要にします メール・チャットへの自動通知:現場担当者・管理者・協力会社へ同時プッシュ通知。現場向けビジネスチャット「direct」との連携により、日常的なコミュニケーションツール上で確認が完結します 風速・雨量による作業中止判断支援:高所作業やクレーン作業に影響する風速超過時の自動警報、雨天時の養生開始タイミング支援にも対応 ■導入事例:土木工事会社様─データ活用で現場判断が変わった 土木・舗装工事を手がけるA社では、道路改築工事の切土工事現場において、ソラテナPro®とカメラ映像を組み合わせた運用を実施しています。同社工事部の担当者は、次のように話します。 「風速や雷、WBGT値といった情報も確認でき、安全管理に役立っています。特に地盤状況に応じた作業中止判断の質が向上し、より安心して現場を管理できるようになりました。こうしたデータの活用は事故リスク低減にもつながっており、現場スタッフの安全意識も自然と高まってきました。WBGT値を現場内で共有し閾値が警戒段階に入った時点で休憩を取ることにより、活用現場での熱中症者数0人を達成することができました」 「また、これまで雨量判断は経験や感覚に頼っており、作業可否の判断に不安がありました。ソラテナPro®導入後は、総雨量や時間雨量のデータを活用し、前日からダンプ運搬や作業計画が立てられるようになりました。現場全体の判断が以前より格段に