法人データベース「Compalyze(カンパライズ)」を運営する株式会社Compalyze(本社:滋賀県草津市、代表取締役:鈴木隆士)は、国税庁の法人番号公表データに基づき、国内の登記法人約580万法人を対象に、法人種別の新設・存続・組織変更に関する調査を実施しました。 その結果、株式会社・合同会社など会社5種(株式・合同・有限・合資・合名)の新設に占める合同会社の割合は、2016年の19.6%から2025年には30.7%まで上昇していることが分かりました。現在では、新しく登記される会社の3社に1社近くが合同会社となっています。 データ引用時のお願い 本調査データを引用・利用される際は、以下のURLと出典を明記してください。 URL:https://compalyze.co.jp/journal/company-types-goudou-trend 出典:新設会社の3割が合同会社に ─ 株式会社と分かれる「会社の入口」 調査サマリ 会社5種の新設に占める合同会社の割合は、2016年の19.6%から2025年には30.7%へ上昇。新設数は約2.3万社から約4.5万社となり、10年でほぼ倍増。 従業員数が判明した会社では、合同会社の約98%が10名以下。株式会社の77%に比べ、小規模法人として設立される傾向が強い。一方で、従業員1000名超の合同会社も32社。 法人格の組織変更は、合同会社から株式会社への転換が過去10年で約1.1万件。逆方向は約600件で、約20倍の差。 新設できなくなってから約20年が経過した有限会社は、現在も登記上約143万社が存続。 新設の約3割が合同会社に 法人番号データから新設会社を年ごとに集計したところ、合同会社の新設数は2016年の約2.3万社から2025年の約4.5万社へと、ほぼ倍増しました。 会社5種の新設数はこの10年で約3万社増加していますが、その増加分の多くは合同会社によって説明できます。 株式会社の新設数が年9〜10万社程度で推移するなか、新しく生まれる会社の伸びを合同会社が支えている状況です。 背景には、合同会社の設立・運営コストの「軽さ」があります。 合同会社は定款認証が不要で、登録免許税も株式会社より低く、決算公告や株主総会・取締役会の義務もありません。こうした制度上の特徴が、小規模事業者や個人事業から法人化する層に選ばれやすい要因になっていると考えられます。 「合同会社で始め、必要に応じて株式会社へ」という流れ 会社設立時に選んだ法人格は、必ずしも固定されるものではありません。同じ法人番号のまま法人格を変えた「組織変更」を集計すると、その方向には明確な偏りが見られました。 過去10年で、合同会社から株式会社への組織変更は約1.1万件でした。一方、株式会社から合同会社への組織変更は約600件にとどまり、その差は約20倍です。 また、合同会社から株式会社への組織変更は、2016年の568件から2025年には1,748件へと増加しています。 このことから、合同会社は株式会社を単純に置き換える存在というよりも、事業の初期段階で選ばれる「最初の器」として定着しつつあると考えられます。 ※本リリースでは主要な切り口のみを掲載しています。従業員規模、業種、地域の偏り、東京への集中、1住所に千社単位の登記がある事例、有限会社143万社の実態、全データと算出方法の詳細は、Compalyze Journalの記事で公開しています。 合同会社は「株式会社の代替」ではなく、会社設立の入口として拡大 今回の調査から見えてくるのは、「株式会社が合同会社に置き換わっている」という単純な構図ではありません。 上場や大型調達を目指す会社では、引き続き株式会社が選ばれています。 一方で、まず法人格を持ちたい層、個人事業から法人化する層、小規模な事業運営を想定する層では、合同会社が選択肢として広がっています。 つまり、日本の会社設立においては、株式会社と合同会社という2つの入口が分かれてきていると整理できます。 一方で、合同会社には決算公告の義務がありません。合同会社の広がりは、会社形態の多様化であると同時に、企業情報の見え方や透明性にも関わる論点です。 ▶全データ・方法論・企業別の詳細はこちら 新設会社の3割が合同会社に ─ 株式会社と分かれる「会社の入口」 調査概要 調査主体 株式会社Compalyze 調査対象 国税庁 法人番号公表データに基づく国内の全登記法人(約580万法人)。新設の集計は会社5種(株式・合同・有限・合資・合名)を対象。 集計期間 新設の年次推移は2016年〜2025年(法人番号制度開始が2015年10月のため、通年で追えるのは2016年以降)。 データ 法人番号データ(設立・法人種別・所在