定性情報を定量化する技術を有するコグニティ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:河野理愛、以下「コグニティ」)は、知識表現領域のAIとして独自の特許技術を用いた調査レポート「“現場への教育”だけでは、業績は変わらなかった」を公開しました。 多くの企業では、研修、ロールプレイング、1on1、フィードバックなど、管理職による現場育成が日々行われています。しかし、現場では「指導しているのに部下の行動が変わらない」「研修をしているのに成果に結びつかない」「管理職ごとに育成の質がばらつく」といった課題が残り続けています。その原因は、本当に現場の努力不足なのでしょうか? 今回のレポートでは、複数の製薬企業における営業・育成分析プロジェクトから得られた知見をもとに、ロープレ、上司フィードバック、研修後の変化、業績との関係を横断分析しました。その結果、成果差の背景には、本人のスキル不足だけでなく、管理職が考える「正解」や、組織内の評価軸・指導内容のズレが存在する可能性が見えてきました。 できているはずの指導が、成果を悪化させていた?調査レポート公開 調査レポートはこちら:https://cognitee.com/cog-review_story01 ■ 現場は真面目に取り組んでいた、それでも成果につながらなかった 今回のレポートで取り上げたのは、現場が育成に取り組んでいなかった事例ではありません。むしろ、営業員本人はロープレや研修に取り組み、上司もフィードバックに力を入れていました。それでも、成果につながる行動は定着しませんでした。 一般的には、このような場合、「本人のスキルが足りない」「管理職の指導力が足りない」と判断されがちです。しかし、今回の分析結果からは、より深い構造が見えてきました。問題は、指導しているかどうかではなく、何を良い行動と見なし、どの論点を、どの深さまで指導しているかにありました。その詳細はレポート本編で紹介していますが、分析から見えてきたのは、単なる指導量や研修回数では説明できない「評価軸のズレ」でした。 ■ シーン横断の複合分析で、成果差の根本原因を切り分ける 今回の分析は、単一の会話や一回の研修結果を評価したものではありません。単発の会話評価では見えない、本人・上司・研修後変化・業績の関係を重ねて見ることで、成果差の背景にある要因を切り分けました。 その結果、一見すると「営業員本人の課題」に見えていた問題が、実際には上司の指導内容や、組織内で共有されている評価軸のズレと関係している可能性が見えてきました。 詳しい分析結果や、どのようにして根本原因を切り分けたのかは、レポート本編で紹介しています。 ■ 生成AIの要約・単発評価では難しい、再現性ある組織分析 近年、生成AIを活用して会話を要約したり、フィードバックを作成したりする取り組みが広がっています。しかし、組織改善に必要なのは、単に「この会話は良かった」「この指導は良かった」とコメントすることではありません。複数人物、複数拠点、複数シーン、複数時点をまたいで、同じ評価軸で比較し、成果差や改善差との関係を見ていく必要があります。 一般的な生成AIによる要約や単発評価では、評価軸が揺れやすく、こうした比較分析における再現性を担保することが難しい場合があります。コグニティは、独自開発の特許技術CogStructureを使うことで、会議、商談、1on1、ロープレ、フィードバック、報告書などの定性情報を、あらかじめ設計された評価軸で構造化・数値化します。これにより、感覚では見えにくい組織内のズレを、比較可能な形で把握することを可能にしています。 特許技術CogStructureについて生成AIとの違い ■ DXで集めたデータは、本当に使いこなせているのか? 多くの企業では、DX化やシステム導入により、SFA、CRM、人事評価、研修管理、1on1記録など、さまざまな社内データが蓄積されるようになりました。しかし、データが増えたことと、そのデータを使いこなせていることは同じではありません。SFA上で活動量が見えても、商談や指導の中で何が話されているかまでは見えません。研修履歴が残っていても、その後の上司のフィードバックが成果につながっているかまでは分かりません。人事評価が蓄積されていても、評価軸そのものが成果要因とズレていれば、改善施策もズレてしまいます。 今回のレポートは、企業内に蓄積された数値データと、現場で実際に交わされる言動データを組み合わせることで、社内データを「解釈」し、成果改善につなげるアプローチを示すものです。 データはある。 しかし、そのデータが何を意味しているのかまでは、まだ見えていない。コグニティは、現場の言動を構造化・数値化することで、企業内データ