Bioworks株式会社(本社:京都府相楽郡、代表取締役社長CEO:坂本孝治、以下「Bioworks」)は、株式会社松川レピヤン(本社:福井県坂井市、代表取締役社長:松川晃久、以下「松川レピヤン」)と、植物由来の次世代合成繊維「PlaX(プラックス)」を100%使用した織ネームを共同開発いたしました。 PlaX織ネーム開発の背景 近年、アパレル業界では環境負荷低減に向けた取り組みが加速しており、石油由来素材から環境配慮素材への転換が進んでいます。また、製品のリサイクル性向上を目的に、生地と服飾パーツの素材を揃える単一素材化(モノマテリアル化)への関心も高まっています。 織ネームは、ブランドの価値や世界観を表現する、製品に欠かせない要素です。一方で、その多くには石油由来素材が使用されており、環境負荷低減に向けた見直しが求められています。 Bioworksが独自開発する「PlaX」は、サトウキビなどの植物由来原料から生まれた合成繊維で、石油由来の合成繊維の代替素材として様々な繊維製品への展開が進んでいます。 一般的な繊維製品では、異なる素材の混用や服飾パーツの存在がリサイクル時の課題となりますが、「PlaX」を使用した製品では、複数素材が混用された状態でも、ケミカルリサイクルにより高純度・高品質な再資源化素材(モノマー)を得られることを実証しています。また、回収したモノマーを再びポリ乳酸へと再重合できるため、品質劣化を抑えながら繰り返し資源として活用できる可能性を有しています。 こうした背景のもと、両社は製品本体だけでなく服飾パーツにおいても植物由来素材への転換と再資源化を推進するべく、「PlaX」を100%使用した織ネームを共同開発いたしました。 PlaXの素材としての可能性と、松川レピヤンの高密度織技術を組み合わせ、ブランドタグからジャカード生地まで、植物由来素材による新たな製品設計の可能性を広げてまいります。 PlaX織ネーム・ジャカード生地の特徴 ■PlaX100%糸による高密度織への対応 今回開発した織ネームは、経糸に75デニール、緯糸に100デニールのPlaXフィラメント糸を100%使用しています。松川レピヤンが得意とする高密度織技術により、繊細な文字やロゴ表現が求められる高密度織ネームへの対応を実現しました。 ■ジャカード生地まで広がるPlaX活用の可能性 高密度織ネームの開発に加え、PlaXフィラメント糸によるジャカード生地のサンプル試作や、先染め糸見本帳の拡充も進めています。ジャカード生地では、柄やロゴ、グラフィック表現を織り込むことで、植物由来素材を活用したデザイン表現の可能性を広げています。 PlaXの特徴を紹介するジャカード織のPOP(混率:PlaX81%、再生ポリエステル19%)。高密度織りで再現されたPOPは、一見するとプリントと見間違うほどの精密さ。海外展示会でも多くの方に手に取っていただき、技術力の高さと素材の魅力を伝えるコミュニケーションツールとして活躍しています。 株式会社松川レピヤン 代表取締役社長 松川晃久氏コメント 織ネームは、単なる表示ラベルではなく、ブランドを証明し、価値を伝える最小のメディアだと考えています。今回のPlaX織ネームは、ブランドの世界観を大切にしながら、素材選択や製品全体の設計まで考えるための新しい選択肢です。 また、PlaX100%糸によるジャカード生地サンプルや先染め糸見本帳にも取り組むことで、私たちが培ってきた高密度織技術を、ブランドタグだけでなく生地や新しい用途へ広げていく可能性も見えてきました。福井県坂井市丸岡町で100年培ってきた織の技術を、これからの時代のものづくりにつなげていきたいと思います。 PlaXとは 「PlaX」は、サトウキビなどの植物を原料とするバイオマス素材「ポリ乳酸(PLA)」に、当社独自の植物由来の添加剤を組み合わせ、分子構造をミクロスケールで設計・制御することで、品質と機能を高めた新素材です。 環境負荷低減に貢献する素材として、石油由来のポリエステルなどの代替にとどまらず、汎用性の高い素材として世界的に注目を集めています。 《PlaX繊維の特徴》 ・ポリエステルと比較して、長繊維製造のCO2排出量を70%削減、短繊維(原綿)では50%削減。 ・綿と比較して、原料から糸製造時までの水使用量を92%削減。 ・工業用コンポスト環境下で、微生物によって水やCO2に分解される「生分解性」を保有。 ・廃棄物から同等の素材を再生産する「ケミカルリサイクル」と親和性が高く資源循環(クローズドループ)の実現に向けた研究開発が進む。 ・焼却廃棄時のCO2排出量を抑制し、ダイオキシンなどの有害物質を発生しない。 ・乳酸由来の抗菌効果により、繊維上のモラクセラ