小型衛星を開発・運用し、誰もが宇宙を利用できる社会を目指して事業を展開する株式会社アクセルスペース(本社:東京都中央区、代表取締役:中村友哉、以下「当社」)は、学習院大学と宇宙サステナビリティのルールメイキング戦略に関する共同研究を開始することをお知らせいたします。 学習院大学法学部法学科 小塚 荘一郎教授(左)、当社取締役 永島隆 共同研究の目的 「Green Spacecraft Standard 1.0」は、宇宙ビジネスとサステナビリティの両立を目指し、2023年に策定・公開した宇宙サステナビリティに関する自社標準です。衛星のライフサイクル全体(衛星システムの企画・設計から製造・運用・廃棄に至るまで)の要求事項において各国政府や国際機関が提示するガイドラインに示す水準よりも一段高い基準を設定しています。本基準を2024年に打ち上げたAxelLiner実証衛星「PYXIS(ピクシス)」、2025年に打ち上げた性能検証機「GRUS-3α(グルーススリーアルファ)」に加え、さらに2026年7月以降に打ち上げ予定の「GRUS-3(グルーススリー)」7機の開発プロセスにも適用し、その有効性や課題に関する知見を蓄積してきました。 初版の策定から約3年が経過する中で、宇宙サステナビリティに関する国際的な研究の進展に加え、国連宇宙平和利用委員会(COPUOS)での議論の深化、米国連邦通信委員会(Federal Communications Commission:FCC)および欧州宇宙法(EU Space Act)などの規制動向、ならびに国際標準化機構(ISO)、地球と宇宙の持続可能性イニシアチブ(Earth∞Space Sustainability Initiative:ESSI)や宇宙システム持続可能性評価(Space Sustainability Rating:SSR)をはじめとする標準化・評価の取り組みも活発化しています。 こうした国際的な動向を踏まえ、当社は「Green Spacecraft Standard」のさらなる発展に向け、改訂版の策定を目的とした学習院大学との共同研究を開始しました。 本共同研究では、小型衛星の開発・運用事業者として責任を持って着実に実行できる「実現性」、国際的な宇宙サステナビリティ研究の動向を踏まえた効果的な対策となる「有効性」、そして規制への対応にとどまらず業界をリードする取り組みである「先進性」の3つを最重要視しています。これらを高い次元で兼ね備えた改訂案を策定し、宇宙産業の持続的な発展に貢献することを目指します。 「Green Spacecraft Standard」ロゴ 共同研究の内容 本共同研究では、当社が策定した宇宙サステナビリティ基準「Green Spacecraft Standard」を対象として、宇宙サステナビリティに関する国際的な研究・規制・標準化の動向を調査・分析します。その上で、実現性・有効性・先進性の観点から同基準の改訂方針を策定するとともに、その策定プロセスおよび成果を通じて、国際的なルールメイキング活動への戦略的な参画を推進します。 学習院大学は、宇宙サステナビリティに関するルールメイキングの動向調査や国際的な活動への参画を通じて、「Green Spacecraft Standard」の改訂方針の策定を担当します。一方、アクセルスペースは、小型衛星の開発・運用事業者としての知見を活かし、改訂方針に関する技術的実現可能性(フィジビリティ)の評価・検証を担当します。 アクセルスペースと学習院大学は、本共同研究を通じて、宇宙サステナビリティに関する国際的な研究・規制・標準化の動向を踏まえながら、実行可能かつ効果的なルール・ガイドライン形成に貢献するとともに、宇宙ビジネスの持続的な発展を支えるルールメイキング戦略の立案に取り組みます。さらに、「Green Spacecraft Standard」の普及ならびに国際的なルール形成への継続的な参画を通じて、サステナブルな宇宙ビジネスの実現とその業界標準化に貢献してまいります。 「Green Spacecraft Standard」に関する過去の発表は以下よりご覧いただけます。 アクセルスペース、サステナブルな宇宙ビジネスの実現に向け、衛星のライフサイクル全般をカバーするガイドラインを策定 注記:GRUS-3のミッションを搭載する衛星汎用バスシステムの開発は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の下記補助事業によるものです。 「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(超小型衛星の汎用バスの開発・実証支援)/ 衛星コンステレーションのワンストップサービス実現に向けた超小型衛星実証事業」(2023-2026年度) ※