株式会社Awarefy(本社:東京都新宿区、代表取締役 CEO:小川 晋一郎、以下「アウェアファイ」)および、アウェアファイが運営する「こころの総合研究所」(所長:高階 光梨、以下「こころ総研」)は、日本在住の約950名を対象に実施した「認知行動療法の認知度調査(2026年5月)」の分析結果を公開いたしました。 本調査は、2026年6月に施行された認知行動療法(以下、CBT)や心理支援加算に関する診療報酬改定(以下、本改定)を前に、2026年5月末時点でのCBTの認知・アクセス・制度認知の現状を捉えることを目的としたものです。 調査結果サマリー 過去1年でメンタル不調を感じた人は7割超にのぼるも、専門機関の利用は2割弱にとどまる。 CBTは、メンタルヘルスケアの中で最も「よく知らない」存在。マインドフルネスと比較しても、「よく知らない」が約5割(マインドフルネス・瞑想は3割程度)と認知度に大きな差がある。 CBTは「受けたい」という意向が実際の利用に結びつきにくいことが明らかに。受けたいと思ったことがある人は14.5%いる一方、実際に受けたことがある人はわずか3.5%にとどまる。 その背景として、「受けたいと思ったが受けられなかった」人が9.2%おり、意向があっても障壁によって利用に至らないケースが少なからずあることがうかがえる。 本調査から明らかになったCBTへのアクセスの障壁は、1位「どこで受けられるか情報が分からない」、2位「費用が高い・経済的に難しい」、3位「効果があるか不安・自分にあうか分からない」。 本改定について、9割強が「知らなかった」と回答。一方、改定内容を知ったことで、6割強にCBTを受けることへの期待の高まりが認められた。 本調査の背景と目的 認知行動療法(CBT)(*1)は、気分や行動に影響する「考え方」と「行動」のパターンに働きかける心理療法で、うつ病や不安症など幅広い精神疾患への治療効果が示されています。また近年は医療機関での治療としてだけでなく、そのアプローチを、日々のストレスに対するセルフケアや行動変容に役立てる動きも広がっています。 また、令和8年度の診療報酬改定(*2)により、これまで医師・看護師に限定されていた保険適用下でのCBTの実施者に、新たに「公認心理師」が加わり、心理支援加算の対象疾患も拡大されました。これにより、専門的な心理支援をより少ない費用負担で受けられる可能性が広がりました。国内のメンタルヘルスケアの普及に向けた体制整備の大きな一歩といえます。 一方で、こうした制度的前進が、実際にメンタル不調を抱える人々の認知や選択行動にどの程度反映されるかは、これまで把握されてきませんでした。新たな制度が社会にどう届いていくかを見届ける上で、日本人のメンタルケアに関するリテラシー、不調を感じたときの対処行動の実態、そして「CBT」というアプローチの認知度・利用状況に関するデータを取得し、定点で追跡していくことが重要であると考えます。 そこで今回は第一歩として、改定施行前にあたる2026年5月時点でのCBTの普及の程度を捉えるため、CBTの認知度・利用意向・利用状況・利用への障壁に関する現状調査を実施しました。 *1 認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy; CBT)とは、気分や行動に影響する「考え方」と「行動」のパターンに働きかけることで、気分や生活の困りごとを和らげていく心理的アプローチ(心理療法)です。うつ病・不安症・強迫症・PTSDなど幅広い精神疾患への治療効果や再発予防効果が示され、診療ガイドラインでも標準的な治療として推奨されています。近年は医療だけでなく、産業保健・教育・生活習慣の改善など幅広い分野で活用されています。 *2 令和8年度診療報酬改定(2026年6月施行)により、これまで医師・看護師に限定されていたCBTの保険適用下での実施に、新たに公認心理師が加わりました。また、心理支援加算の対象疾患も、心的外傷後ストレス障害(PTSD)から神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害等へと拡大されました。特定の条件を満たした医療機関において、公認心理師が実施するCBTやストレス関連疾患等への心理支援を、より少ない費用負担で受けられる可能性が広がっています。 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001706379.pdf 調査結果 1. 過去1年でメンタル不調を感じた人は7割超にのぼるも、専門機関の利用は2割弱にとどまる 調査対象者全体のうち、過去1年間でメンタル不調を感じたことがある人は72.9%にのぼりました。一方、過去1年間で精神科・心療内科・心理カウンセリング等を受診・利用した人は17.