2026年6月7日(日)、肝炎対策特別大使の伍代夏子氏、新潟大学大学院医歯保健学研究科 消化器内科学分野教授 寺井 崇二氏が新潟県に本社を構える航空会社「トキエア株式会社」を訪問しました。 新潟県は、今年度「知って、肝炎プロジェクト」の積極的広報地域に選定されており、その活動の一環として以下が実施されました。 1.トキエア株式会社 代表取締役の和田直希氏との「従業員の健康」についての対談 2.従業員が参加したトークイベント「自分の健康は自分でつくる!~今日から始める健康習慣~ 」 今後も積極的広報地域において、地域に密着した広報啓発を行ってまいります。 ■「働きながら健康のためにできること」をテーマに意見交換を実施 伍代氏、寺井氏、和田氏による「従業員の健康」に関する対談では、航空会社という業務形態の特性上、「長時間座り続ける生活になりやすい」という話題が取り上げられ、こまめに体を動かすことの重要性について意見が交わされました。 日頃、忙しい中で健康を保つ秘訣について聞かれた伍代氏は、「小さなことからコツコツと、体を動かす習慣を日常に取り入れています」と自身の健康法について紹介。「とにかく歩く。一駅歩いてみたり、趣味の写真を撮りながら散歩をしてみたり」と、日常の中に運動習慣を取り入れていると語りました。 寺井氏は医師の立場から、十分な睡眠を確保することの重要性や、日常で意識的に身体を動かす機会を設けること、そしていかに筋力を維持するかが大切であると語りました。 定期検診や予防医療の重要性について寺井氏は、肝臓疾患の多くが過度の飲酒や運動不足といった生活習慣に起因することを説明し、脂肪肝が放置されることで肝炎、肝硬変、さらには肝がんへと進行する可能性があると述べました。近年では、脂肪性肝疾患は単なる生活習慣病ではなく、「万病のもと」として位置づけられつつあることが共有されました。 また、肝機能異常は初期段階では自覚症状がほとんどない一方で、糖尿病や心血管疾患、腎疾患など全身の疾患リスクとも関連することが指摘されました。特に働き盛り世代においては、症状が出にくい「沈黙の臓器」である肝臓の特性を踏まえ、定期的な健康診断の重要性が強調されました。 さらに、B型肝炎については適切な治療によりウイルスの制御が可能であり、C型肝炎については適切な治療によりウイルスの排除が可能であることが説明され、腹部エコー検査を含む定期的な健康チェックの必要性が示されました。 加えて、健康診断で異常を指摘された場合でも、受診や生活習慣の改善につながりにくい現状があることが共有され、まずは医療機関で自身の健康状態を正確に把握することの重要性が確認されました。 ■筋肉と健康の関係とは?握力測定を実施 続いて、筋肉と健康の関係性について意見交換が行われました。 寺井氏からは、筋力の低下が健康寿命に影響を及ぼすことが指摘され、加齢や活動量の低下に伴って生じるサルコペニア(筋肉量の減少)について説明がなされました。サルコペニアの進行は身体機能の低下だけでなく、全身の健康状態にも影響を及ぼす可能性があるとされています。 また近年では、運動によって筋肉から分泌される物質が全身の健康状態を改善する可能性があることなど、筋肉と全身疾患との関連についての研究が進められていることが紹介されました。 さらに当日は、筋力を可視化する取り組みとして握力測定が実施され、自身の体力を客観的に把握する機会が設けられました。 同年代の平均値を上回った和田氏に、登壇者からは大きな拍手が送られました。 ■「自分の健康は自分で守る」健康診断の結果確認と再検査受診の重要性 続いての従業員向けパートには、伍代氏と寺井氏が登壇し、健康診断の受診および結果確認の重要性について語られました。 航空業務は早朝勤務や深夜勤務、シフト勤務など不規則な勤務形態が多く、生活リズムが乱れやすい環境にあることから、従業員自身による健康管理の重要性が改めて共有されました。その中で、健康診断の結果を受け取った後に内容を十分に確認しないケースや、再検査の受診が先延ばしにされる現状についても話題となりました。 寺井氏からは、健康診断の本来の目的について「病気の有無を確認することだけでなく、発症前の段階で異常を把握し、適切な対応につなげることにある」と説明がありました。また、健康診断は過去の健康状態を客観的に把握できる重要な機会であり、航空機の運航管理と同様に、重大な問題が発生する前に点検・確認を行うことの重要性が強調されました。 さらに、症状がない場合でも再検査や精密検査の対象となることがあるものの、忙しさなどを理由に受診が遅れる傾向があることが指摘され、異常が指摘された際には速やかに医療機関を受診することの重要性が共有されまし