株式会社ALL CONNECT(本社:福井県福井市)が運営する通信メディア「オールコネクトマガジン」は、WiMAX対応モバイルルーター2機種(HYBRID Wi-Fi 5G NC03/Speed Wi-Fi DOCK 5G 01)の通信速度実態調査を実施しました。 NC03とDOCKは、いずれも複数のWiMAXサービスで取り扱われている人気機種です。しかし「複数の端末を同時につないだときどちらが速度を保てるのか」「木造の自宅ではどこに置けば速くなるのか」を実測したデータはほとんどありません。 本調査では、性質の異なる2つの環境で2機種を検証しました。第一に鉄筋コンクリート造のオフィスで、接続する端末を1台から段階的に増やす「多台数同時接続テスト」、第二に木造の一戸建てで、回線が混雑しやすい夜間に本体の置き場所を変える「設置場所別テスト」です。接続台数・建物構造・設置場所が通信品質にどう影響するかを、定量的に検証することを目的としています。 項目 内容 対象機種 HYBRID Wi-Fi 5G NC03(以下「NC03」)/ Speed Wi-Fi DOCK 5G 01(以下「DOCK」) 測定環境① 鉄筋コンクリート造オフィス (多台数同時接続テスト・2機種比較) 測定環境② 木造一戸建て・福井県内 (設置場所別テスト・NC03のみ/夜間の混雑時間帯) 計測日 2026年6月(環境①日中/環境②夜間) 計測時間 測定環境①:11:00~12:00 測定環境②:18:50~19:20 使用端末 iPhone 16 Pro Max ほかスマートフォン・ノートPC (MacBook Pro/Windowsノート) 測定方法 各条件で「Speedtest by Ookla」により下り・上り・Pingを計測。 あわせてNC03でオンラインゲームのping(応答速度)も確認 公開データ(PDF・CSV) https://all-connect.co.jp/magazine/data/ 【結論】NC03は「少数接続で速い」、DOCKは「多台数でも安定」。置き場所で速度は最大約2倍 【調査結果サマリー】 ・少数接続(1〜2台)ではNC03が速い(下り平均64.0Mbps、DOCK55.8Mbps) ・PC2台以上の多台数ではNC03が急落(下り平均15.1Mbps)、DOCKは48.6Mbpsを維持 ・多台数時のPingはDOCKで急増(最大719ms) ・隣の部屋ではNC03が25.17Mbpsに低下するが、クレードル装着で62.98Mbpsへ約2.5倍に回復 ・木造宅は窓際×クレードルで最速153.18Mbps(中央設置78.98Mbpsの約1.9倍) ・クレードル装着は全条件で速度向上に寄与 ひとことで言えば「少数の端末ならNC03、家族で多台数ならDOCK」という対照的な結果です。さらに木造宅では、機種以前に「窓際に置く」「クレードルを使う」だけで速度が大きく変わりました。以下、2つの環境の実測データを順に見ていきます。 第一部:鉄筋コンクリート造オフィス ─ 多台数同時接続テスト(NC03 vs DOCK) ※単位はMbps(下り・上り)/ms(Ping) NC03DOCK 少数接続(1〜2台)ではNC03が下りで優位 スマートフォン1台だけをつないだ状態では、NC03が下り66.15Mbps、DOCKが54.66Mbpsと、NC03が上回りました。PC1台を加えた2台接続でもNC03が61.82Mbps対56.86Mbpsで優勢です。今回の測定では、少数の端末を使う場合に限り、NC03のほうが速いダウンロード速度を記録しました。 PC2台以上の多台数では、NC03の下りが急落しDOCKが逆転 状況が一変したのはノートPCを2台同時接続してからです。NC03の下りは携帯1台+PC2台で11.87Mbps、携帯2台+PC2台で11.31Mbpsまで落ち込み、多台数接続時の下り平均は15.1Mbpsと少数接続時(64.0Mbps)の4分の1以下でした。 対してDOCKは、同じ多台数条件でも下り46〜52Mbpsを維持し、平均48.6Mbps。接続台数が増えてもほとんど速度が落ちない安定性を見せ、少数接続では負けていたDOCKが多台数では明確に逆転しました。複数人がそれぞれ動画やオンライン会議を使う家庭・小規模オフィスでは、DOCKの安定性が活きてきます。 【なぜNC03は多台数で下りが落ちたのか】 多数の端末が同時に通信すると、限られた帯域を分け合うことになります。NC03はピーク時の下り性能が高い反面、多台数で帯域を奪い合う状況では1台あたりの取り分が大きく目減りした可能性があります。実際この条件ではNC03の上り(5.28/5.94