味の素株式会社(社長:中村 茂雄、本社:東京都中央区)は、近年の猛暑の激化・長期化による生活者の食行動の変化に着目し、『2026年夏猛暑食トレンド』を本日5月15日(金)に発表いたしました。『2026年夏猛暑食トレンド』は、猛暑環境下における生活者の食ニーズや行動変化を、様々なメニューの食卓出現頻度、レシピサイト検索動向、市場動向等をもとに分析し、今夏注目される食トレンドとして発表するものです。総合食品メーカーとして幅広いカテゴリーの製品をマーケティング、展開する視点から、猛暑時代ならではの新たな食トレンドを予測いたします。 『2026年夏猛暑食トレンド』として提案するのは、『夏のオン⇔オフ スイッチメシ』です。これは、その日の暑さや体調、気分に応じて、調理工程も味わいも軽やかな 「オフ飯」と、刺激的で満足感のある「オン飯」を自在に切り替えながら、夏を心地よく乗り切る新しい食スタイルです。 猛暑下では、「簡便・軽やかさ」と「刺激・満足感」という相反するニーズを、その日の状態に合わせて行き来する、この夏ならではの食行動が広がっていくと分析しています。 熱さなし・重さなし・油なし。調理工程も味わいも軽量化する「オフ飯」とは? 約8割が「夏のキッチンがつらい」。猛暑で進む、夏の調理工程“軽量化”ニーズ 昨年東京では猛暑日日数が観測史上最多の29日を記録し、先月には気象庁が最高気温40度以上の日の名称を「酷暑日」とすることを発表するなど、近年の夏の暑さは日常生活に大きな影響を与えています。こうした中、当社が昨夏に実施した調査では、約8割の生活者が「夏のキッチンで料理をするのがつらい」と回答。夏の調理の優先事項として、「調理時間がかからない(1位・50%)」、「火を極力使わない(2位・36%)」が上位に挙がるなど、猛暑による調理負担の高まりが明らかになりました。 実際の調理行動を見ても、気温上昇とともに「手作り調理」の頻度が大きく減少している実態が確認できます(左図)。また気温上昇により需要が減少するメニューとして、味噌汁や煮物などの“煮る”料理(1位)、揚げ物(2位)、焼き魚や野菜炒めなどの“焼く”料理(3位)が上位に並び(右図)、長時間火の前に拘束される調理法ほど、夏場には敬遠される傾向が見て取れます。 このように、猛暑下では「いかに調理工程を軽くするか」という“調理工程の軽量化”ニーズが加速しています。 猛暑需要増1位の「そうめん」、需要が伸びる「蒸し料理」…求められる「軽やか」メニュー 気温上昇とともに需要が大きく伸びるのが、 「冷やし」メニューです。中でも需要増メニューの1位が「冷や麦・そうめん」で、26.5度を基準温度に食卓出現頻度が大きく伸長します(左図)。さらに「浅漬け」、「トマト」、「梅干し」など、あっさりとしながら冷蔵庫からそのまま食卓に出せる簡便メニューも、気温上昇とともに需要が増加しています。 一方で、意外な傾向として伸長しているのが「蒸し料理」です。火を使う調理法が敬遠される一方、「蒸し料理」は25度前後から食卓出現頻度がむしろ増加しています(右図)。その背景にあるのが、近年大きな注目を集める「せいろ料理」です。せいろ料理は、火にかけてほったらかしにできる手軽さに加え、油を多く使わず軽やかに食べられる点も支持されている理由と考えられます。 猛暑下の食卓では、単なる「冷たさ」だけでなく、調理負担や味わいの重さを抑えた「軽やかさ」も求められているようです。 当社ではこういった料理を「オフ飯」と定義し、猛暑食の1つ目の大きな潮流としてとらえています。 刺激的・華やか・異国情緒…味わいも存在感も華やかな「オン飯」とは? 猛暑で調理工程や味わいの軽量化ニーズが高まる中、その対極にあるような刺激的な料理への注目も、夏場に同時に高まっています。近年の特徴的な動きとして挙げられるのが、異国情緒あふれる海外料理へのニーズ拡大です。 中でも「メキシカン料理」は、レシピ検索数が2024年頃から増加し、特に昨夏は大きく伸長しました(左図)。さらに大きなトレンドとなったのが「麻辣湯(マーラータン)」で、2024年以降レシピ検索数が急増(中央図)しています。そのほか「ビリヤニ」や「サゴ」など、日本人にはまだ馴染みの薄い異国料理も、各種料理メディアのトレンド予測にランクインしています。 こうした異国料理の中でも、特に夏場に需要が高まるのが「エスニック系料理」です。エスニック系調味料のレシピ検索数(右図)やSNS投稿量は、ともに春先から増加し始め、8月頃にピークを迎える傾向が見られました。 猛暑下では、簡便で軽やかな食事が求められる一方で、スパイスや辛み、香りによって食欲を刺激し、気分まで高めてくれるようなメニューのニーズも高まっていると考え