サプライチェーン最適化に向けた、最先端の物流テクノロジーを提供する株式会社アイディオット(本社:東京都渋谷区、代表取締役:井上智喜、以下「当社」)は、2026年6月8日(月)〜6月10日(水)に、フランス・ボルドーで開催された「国際フィジカルインターネットカンファレンス(IPIC2026)」に、代表取締役・井上智喜が登壇したことをお知らせいたします。 世界37カ国から150名超の研究者・実務家が集う同会議で、井上は「都市物流における持続可能なオペレーションの最適化」をテーマに講演。2026年4月施行の改正物流効率化法によるCLO選任義務化を背景に、内閣府SIP事業の実績と自社シミュレーター「CLOコンパス」を軸とした日本発のアプローチを世界に向けて発信しました。 会議概要 会議名 国際フィジカルインターネットカンファレンス(IPIC2026) 開催地 フランス・ボルドー(Bordeaux, France)/KEDGE Business School 開催日 2026年6月8日(月)〜6月10日(水) メインテーマ フィジカルインターネット時代のサプライチェーンとロジスティクスのインテリジェンス:ハイテクソリューションとローテクソリューションの橋渡し 登壇セッション 都市物流における持続可能なオペレーションの最適化 学術基調講演 Lei Zhao 博士(清華大学) 産業ゲスト Yixiao Huang(SFx Express)、井上智喜(株式会社アイディオット) 参加の背景:なぜ今、世界の舞台でCLOコンパスを語るのか 2026年4月の改正物流効率化法施行により、特定荷主に対してCLO/物流統括管理者の選任が義務化されました。「物流を経営課題として捉え直す」という大きな転換点を迎えた今、多くの荷主企業が体制構築の課題に直面しています。 当社は、内閣府SIP事業「スマート物流サービス」での実績を基に、荷主の課題解決を支援するシミュレーター「CLOコンパス」を開発。個社単位の課題解決にとどまらず、業界全体の情報標準化、そして共同配送・フィジカルインターネット(PI)の実現へと至るロードマップを描いています。国内ではすでに複数の事例で成果を上げ、フィジカルインターネットアワードも受賞しました。今回のIPIC2026への参加は、世界の先端事業者・先端事例と交流することで、日本の物流業界が抱える社会課題の解決可能性をさらに広げることを狙いとしています。 公演の様子 講演ハイライト:政策・実証・実装の3層で語る日本の物流 1. 政策 ― 日本国内における「改正物流効率化法」とCLO時代の到来 2026年4月施行の改正物流効率化法により、特定荷主にCLOの選任や物流効率化計画の策定が義務化されました。これを受け、企業が目指すべき「CLO成熟度モデル」(アイディオットオリジナル)と、その体制構築の必要性を解説しました。 2. 実証 ― 内閣府SIP事業と「CLOコンパス」 内閣府の国家重点プロジェクト「スマート物流サービス」において、サプライチェーンや運行データを用いた3つのデジタルツインシミュレーターを開発。この実証成果を基に、荷主向けソリューション「CLOコンパス」を紹介しました。 3. 実装 ― 共同配送とフィジカルインターネットの実現 情報標準化とデータ可視化を進め、複数小売の混載や拠点の相互利用による共同配送モデルの事例を発表。運行時間や輸送トンキロの大幅な削減といった成果を上げ、全国展開を見据えた持続可能な物流の仕組みを提唱しました。 パネルディスカッションより抜粋 Q1. フィジカルインターネット(PI)を大規模に実現するために必要な「協調・信頼・リアルタイムの意思決定」を、AIはどう促進するか? AIは非常に有効だと考えています。ただし、私たちが現在主軸に置いているのは数理最適化や機械学習です。理由は、クライアントが計算結果に対する明確な説明責任(アカウンタビリティ)を求めているからです。 LLMなどのディープラーニング技術は、なぜその結論に至ったのかを証明することが難しく、しばしば「ブラックボックスAI」と呼ばれます。物流の世界では「AIのおかげでなんとなく成功した/失敗した」という結果は受け入れられません。私たちは今、これらの高度なモデルの研究と検証を着実に進めている段階です。 Q2. フィジカルインターネット(PI)を実装する主要な原動力となるのは誰か?公的機関、物流事業者、テクノロジープラットフォーム、それとも荷主か? 最も重要なのは「ゲインシェア(利益分配)モデル」です。つまり、誰が費用を負担し、誰が恩恵を受けるのか。ここでいう恩恵とは金銭だけではなく、効率性の向上、労働環境の改善、属人化の解消、ゼロエミッションなども