独立系ベンチャーキャピタルである株式会社TNPパートナーズ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:呉雅俊、以下「TNP」)は、アラブ首長国連邦アブダビに本社を置く、世界的なベンチャーキャピタルのARKAS EOMグループ(CEO:アンドリュー・エコノモス、以下ARKAS EOM)と共同で、日本発ディープテック企業のグローバル市場展開を支援する新ファンド「ARKAS TNP Ascend Fund I(アーカスTNPアセンドファンドI)」(以下「本ファンド」)の組成を開始しました。 ARKAS EOMは、世界的なブランドホルダー企業(M&M'SやSNICKERS、 Pringles、ROYAL CANINを傘下にもつ)である米国MARS社における長年の研究・実践を起点とする「Economics of Mutuality(EOM)」の考え方を背景に、持続的な企業価値創造とテクノロジー企業の成長支援に取り組むグローバル投資プラットフォームです。 米国・中東・欧州にわたるグローバル投資ネットワークに加え、米国連邦政府機関や安全保障関連機関との連携実績を有しており、ディープテック領域における経済安全保障対応に深い知見を持っています。 本ファンドは、研究開発型ベンチャー企業の成長支援に25年以上取り組んできたTNPと、ARKAS EOMが共同で設立した「ARKAS TNP Capital株式会社」を通じて運営され、経済安全保障の枠組みの下で、先端技術・ディープテックの育成、サプライチェーン強靭化、技術自立の推進、日米間のオープンイノベーションを進めます。 ファンド目標規模は150億円。日本の優れた技術シーズを、研究成果に留めることなく、世界市場における事業化・成長・資本市場への接続まで一気通貫で支援することを目的としています。 現在、日本は世界有数の技術立国でありながら、研究成果の商業化・グローバル市場展開において大きな課題を抱えています。本ファンドは、世界的な技術主権競争の中、こうした「商業化ギャップ(Commercialization Gap)」を埋め、日本発ディープテック企業が世界市場において正当な評価を受ける仕組みの構築を目指します。 本ファンドは第1号として組成され、後続ファンドを含めたシリーズ全体で、2030年までに運用総額10億ドル超を目標とします。 1.ファンド設立の背景 日本ディープテックの潜在力と構造課題 経済産業省によると、「ディープテック」とは特定の自然科学分野での研究を通じて得られた科学的な発見に基づく技術とし、その事業化・社会実装を実現できれば、国や世界全体で解決すべき経済社会課題の解決など社会にインパクトを与えられるような潜在力のある技術としています。 世界知的所有権機関(WIPO)が発表した「グローバル・イノベーション指数2025」において、東京-横浜エリアは科学技術クラスター世界第2位に位置付けられています。また、日本は世界のディープテック関連特許の約8%を創出する、世界有数の研究開発大国です。 一方で、多くの日本の技術シーズは、優れた研究成果を有しながらも、以下のような課題に直面しています。 グローバル市場を見据えた経営人材不足 商業化・海外事業展開ノウハウ不足 成長資本・大型資金調達へのアクセス不足 グローバル企業との接続不足 その結果、日本では優れた研究成果が「技術のまま終わる」ケースも少なくありません。 特に先端材料、次世代半導体、ロボティクス、AI、ライフサイエンスなどの戦略産業、日本が構造的優位性を有する領域においては、世界市場との接続こそが企業価値を大きく左右する時代に入っています。 TNPとARKAS EOMは、この構造課題に対し、日本国内における技術発掘力と、グローバル市場における商業化・成長支援力を組み合わせることで、新たな成長モデルを提示します。 2.ファンド概要 名称 ARKAS TNP Ascend Fund I 運営会社 ARKAS TNP Capital株式会社 ファンド形態 投資事業有限責任組合 目標規模 150億円 投資対象 日本発ディープテック企業 投資ステージ 主にアーリーステージ(アーリーグロース含む) 投資対象領域 先端材料、半導体、ロボティクス、AI、ライフサイエンス等 地域 日本中心、北米・欧州・中東含む 3.代表者コメント 株式会社TNPパートナーズ 代表取締役社長 呉 雅俊 「日本には世界で戦える優れた技術が数多く存在する一方で、商業化やグローバル展開の壁により、本来の価値が十分に顕在化していないケースも少なくありません。本ファンドを通じて、日本発ディープテック企業が世界市場に挑戦し、正当な企業価値評価を受けられる新たな成長モデルを構築していきたいと考えて