シニアホーム(※1)紹介事業を展開する株式会社笑美面(本社:大阪市西区)は、2026年7月より「介護QQメソッドサーベイ・プラス」の提供を開始します。本サーベイは、山梨大学名誉教授の西久保浩二氏の研究知見を踏まえ、QQメソッド(Quantity and Quality method)を活用しています。笑美面は、同年4月より企業向けに仕事と介護の両立を支援するサービス「笑美面 ケアラー心の介護室」を提供しており、その一環としての取り組みです。 ※1:シニアホームとは、当社が主に紹介する有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅およびグループホームをまとめて示す。 ■ 背景:社会課題化するビジネスケアラーと企業の「見えない損失」 仕事と介護の両立困難に伴う経済損失は、2030年に約9.1兆円規模に達すると試算されています(2024年、経済産業省)。その主因は介護離職ではなく、介護を担いながら働き続ける従業員(ビジネスケアラー)の労働生産性低下という「見えない損失」です。しかし企業では、この損失が定量的に把握されておらず、経営リスクとして認識されにくいのが現状です。 超高齢社会の進展により、ビジネスケアラーの増加に加えて、2025年4月の法改正により、企業には「仕事と介護の両立支援」への具体的な対応が求められています。両立支援は、福利厚生ではなく、経営課題としての色合いを強めています。一方、笑美面が企業の人事部門との対話を通じて見えてきたのは、課題認識の大きなギャップです。介護経験のある人事担当者は、両立の困難さを実感しており、対策の必要性を強く認識しています。 しかし、未経験の担当者や経営層においては、その必要性が十分に認識されていないケースが少なくありません。可視化される介護離職者数は全体に占める割合が限定的であるため、経営インパクトとして認識されにくいのが実情です。実際には次のような影響が日常的に発生しています。 ・仕事中も介護の状況を気にせざるを得ない精神的負担 ・介護先や関係機関からの急な連絡など、突発対応による業務中断や集中力の低下 ・睡眠不足などによる、身体的疲労の蓄積によるパフォーマンス低下 こうした影響は表面的な数値には現れないものの、企業全体としては無視できない損失へと積み重なります。ただし、経営リスクとして定量的に説明できないため、意思決定につながらない、という構造的な課題が生じています。 ■ 特長:QQメソッドを活用し「見えない損失」を経営指標として可視化へ 本サーベイの一部(サンプル) QQメソッドは、仕事の「量」と「質」の低下を自己申告で10段階評価する手法です。西久保氏は、QQメソッドを用いた労働生産性損失の測定および、仕事と介護の両立領域への応用に関する研究を行っています。 本サーベイは、西久保氏の研究知見を踏まえ、QQメソッドの考え方を仕事と介護の両立支援に応用するものです。従来のアンケートが実態把握にとどまっていたのに対し、業務への影響を企業の経済損失として可視化します。従業員が仕事と介護を両立できる環境を整えるための、経営判断に活用できる形で提示します。日常的に発生している生産性低下を金額換算することで、人事担当者が感じていた課題を、経営が判断可能な指標へと転換します。企業によっては、年間数千万円から1億円を超える規模の損失として可視化されることも想定されます。 ■西久保浩二教授のコメント 仕事と介護の両立による影響は、離職のような顕在的な事象だけでなく、日々の業務の中に埋もれた生産性低下として広く存在しています。QQメソッドは、こうした“見えない負担”を定量化し、組織の意思決定に活用可能な形に変換することを目的としています。 今回の取り組みは、ビジネスケアラー問題を個人の問題ではなく、企業経営の課題として可視化する重要な一歩になると考えています。 ■ 簡易レポートは無償、有料版では原因分析や改善策まで提示 笑美面は、「笑美面 ケアラー心の介護室」を初期費用・運用費用ともに無料で提供しています。本サービスの一環として、希望企業には介護アンケートを実施し、介護該当人数、年間の経済損失などの定量情報をまとめた簡易レポートを無償で提出します。 有料版では、事業所ごとの介護状況の違い、個々人の介護実態や抱える悩みなど、定性面の詳細も把握します。加えて、損失が生じている原因を分析し、改善の打ち手と優先順位を提案します。年1回程度の実施を推奨し、パフォーマンス低下の度合いを継続的に把握しながら、次の施策につなげます。 有料版の料金は、50万円(税別)~です。 今後は、西久保教授と協力体制を築き、より精度の高い現状分析や改善策の提案へと発展させる考えです。 ■「笑美面 ケアラー心の介護室」について 本サービス