株式会社新越ワークス(本社:新潟県燕市、代表取締役:山後佑馬、以下 新越ワークス)は、東北大学多元物質科学研究所(宮城県仙台市青葉区、以下 東北大学多元研)と共同で、回転式熱交換方式を採用したラーメンスープ用チラー(冷却器)を開発いたしました。本製品は、大量調理されたラーメンスープの冷却工程に着目し、従来一般的であった「シンクに水や氷を溜め、寸胴鍋を外側から冷やす方式」と比較して、約2〜4倍の冷却速度を実現。冬場は約10分、夏場でも約20分で20℃台まで冷却可能であることを確認しています。 回転式ラーメンスープチラー『QULIYA CHILLER M-002』 また、冷却時間短縮による衛生管理向上、人手不足対策、水道・氷使用量削減など、ラーメン業界が抱える複数の課題解決につながる厨房機器として、全国のラーメン店およびセントラルキッチンなどへの展開を目指します。 ■ ラーメン業界の“見えない重労働”だったスープ冷却工程 ラーメンスープは大量調理後、保管のために速やかに冷却する必要があります。しかし従来の現場では、シンクに水や氷を張り、寸胴鍋を外側から冷却しながら、スタッフが手作業でかき混ぜ続ける方法が一般的でした。 スープ容量が大きいため、水はすぐ温まり、長時間にわたり水道水を流し続ける必要があります。さらに氷を大量消費するケースも多く、製氷機の負荷や光熱費増加の要因にもなっていました。 冷却には通常1〜1.5時間程度を要し、その間スタッフが付きっきりになることも少なくありません。 一方で、食品衛生上は「菌が増殖しやすい温度帯(60℃〜20℃)」をできる限り短時間で通過させることが重要とされています。厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」においても、中心温度を30分以内に20℃以下へ冷却することの重要性が示されています。 新越ワークスは、ラーメン店への継続的なヒアリングを通じ、この“裏側工程”に大きな改善余地があることを実感。2019年より開発に着手しました。 ■ 東北大学との産学連携で実現した「回転式熱交換」 開発にあたり、2022年より東北大学多元研 助教・丸岡伸洋氏(以下、丸岡助教)と共同研究を開始。 左から新越ワークス代表取締役社長 山後佑馬、開発責任者 山後隼人、東北大学 丸岡助教 丸岡助教が研究する「回転式熱交換システム」は、これまで農業・海洋・温泉分野などで研究実績を持つ熱交換技術です。本製品では、熱伝達の重要概念である「境膜(きょうまく)」を薄く保つことで、従来方式よりも大幅に高い伝熱性能を実現しました。 調理された熱々のラーメンスープのように、“熱量が大きく冷めにくい液体”に対して非常に相性の良い方式であり、厨房現場における新たな冷却ソリューションとして提案します。 ■ 製品の特徴 ① 最短10分。従来比 約2〜4倍の冷却速度 ※表示のデータは36ℓの豚骨スープ/濃度Brix:16/2025年10月測定 調理済みスープが入った寸胴鍋に本機を投入し、水道水を流しながら運転することで効率的に熱交換を行います。冬場は約10分で20℃程度、夏場でも約20分で20℃台まで冷却可能。従来方式と比較し、大幅な時間短縮を実現しました。 (※チラー不使用の冷却方法は従来のシンクに水氷を張り手作業で撹拌しながら冷却する方法にて測定) ② 衛生管理向上とスープ品質維持 菌が増殖しやすい60℃〜20℃帯を短時間で通過することで、衛生管理条件を改善。 スープ劣化を抑制し、店舗によってはスープ保存寿命が1〜2日延びた事例も報告されています。 ③ 人手不足対策・省力化に貢献 冷却中はスイッチを入れるだけで円筒部が自動回転。 従来必要だった「付きっきりで混ぜ続ける作業」が不要となり、スタッフ負担を軽減します。 ④ 水道使用量が従来比1/4に 水・氷使用量を大幅削減 冷媒は水道水のみ。シンク槽いっぱいの氷水を必要とせず、使用水量を削減できます。 また、製氷機への依存も減らせるため、光熱費や設備負荷低減にもつながります。 ⑤ 回転速度を調整可能 中心円筒は700rpmを基本に、最大1000rpmまで調整可能。スープ容量や求める品質に応じて柔軟なオペレーション設計が可能です。 ■ 冷却工程・厨房に革命を 本製品は、ラーメン店およびセントラルキッチンなどにおける冷却工程を大きく変革します。 冷却作業時間の大幅短縮 人手不足対策、省力化 衛生管理条件の向上 スープ品質維持 水道、氷、光熱費削減 持続可能な店舗運営への貢献 これまで“裏側の重労働”だった冷却工程を効率化することで、ラーメン店の経営改善と現場環境向上を支援します。 ■ 開発責任者コメント 株式会社新越ワークス QULIYA事業 担当 山後隼人 「ラーメン店の厨房オペレーションには、ま