株式会社テックドクター(本社:東京都中央区、代表取締役:湊 和修、以下テックドクター)は、Google社より発売された新型ウェアラブルデバイス「Fitbit Air®」と既存Fitbitデバイス(Charge6、Inspire3、Charge5)との同時装着による比較検証、およびGoogle Healthアプリ移行に伴うデータ差異の評価を実施しました。 ウェアラブルデバイスを活用した臨床研究では、デバイスの機種変更やセンサー、アルゴリズム、アプリケーションのアップデートによって取得データの特性が変化する可能性があります。そのため、長期間の研究や過去データとの比較において、継続的なデータ品質評価(バリデーション)は研究結果の信頼性を担保する上で極めて重要なプロセスとなります。 今回の検証では、Fitbit Airと既存Fitbitデバイスの間で、心拍数、安静時心拍数、歩数、消費カロリー、睡眠関連指標などの主要指標において高い整合性を確認しました。一方で、SpO2や一部の生体指標では機種間で系統的な差異(乖離)も確認されており、デバイス変更時には指標ごとの慎重な評価が必要であることが示されました。 テックドクターでは、市販ウェアラブルデバイスを活用した100件以上の研究支援実績を通じて、デバイスやプラットフォームの変化が研究データへ与える影響を継続的に評価しています。今後も、デジタルバイオマーカー開発や臨床研究において信頼性の高いデータ活用を支えるため、継続的な品質検証と評価活動を推進してまいります。 ◼️ 検証の背景 近年、製薬企業やアカデミアを中心に、ウェアラブルデバイスを活用した臨床研究が拡大しています。一方で、市販ウェアラブルデバイスは新機種の投入やセンサー・アルゴリズムの改良、アプリケーションの仕様変更が継続的に行われています。 こうした変化はユーザー体験の向上につながる一方で、研究データの継続性や比較可能性に影響を与える可能性があります。特に長期間にわたる研究や、過去の蓄積データとの比較を行う研究では、デバイス変更による影響を事前に適切に評価することが不可欠です。 テックドクターでは、市販ウェアラブルデバイスを研究利用する際のデータ品質担保を目的として、主要デバイスの継続的なバリデーションを実施しています。今回、新たに発売されたFitbit Airについても、既存機種との比較評価を迅速に実施しました。 ◼️ 検証概要 <対象デバイス> <検証条件> 利き手や腕の動作差による歩数・加速度系指標への影響を排除するため、「同一の腕に2デバイスを同時に装着する」条件下で検証を実施しました。 <評価指標> デバイス比較の主評価指標として、Bland-Altman法に基づく以下の統計量を用いています。 Bias(系統誤差):Fitbit Airと既存デバイスの平均差(データの全体的な偏り) MAE(平均絶対誤差): 各測定値における誤差の絶対値の平均(個々のデータのばらつき) ※(データの読み解き方):Biasがゼロに近く、MAEが小さいほど、2つのデバイスのデータ整合性と連続性が高い(=デバイスを置き換えても研究データに影響が出にくい)と評価します。 ◼️ 検証結果の概要 主要指標は既存Fitbitと高い整合性を確認 Fitbit Airと既存Fitbit(Charge6、Inspire3、Charge5)を同一腕に同時装着し、心拍数、活動量、睡眠などの各生体指標を比較検証しました。 その結果、分単位の心拍数は既存機種と比較して平均で約1bpm以内の差に留まるものの、すべての比較対象デバイスにおいてFitbit Airの方がわずかに高めに出る傾向が確認されました。日次の安静時心拍数についても全デバイスで差が±1bpm以内と、ほぼ同等の結果を示しました。また、歩数および消費カロリーについても、Charge6およびInspire3との比較では大きな差異は認められず、主要な活動量指標において高い連続性を有していることが確認されました。 睡眠指標についても、総睡眠時間やREM睡眠時間、深睡眠時間などの主要指標は概ね一致しており、睡眠ステージの推移傾向についても既存機種と同様の結果を確認しました。 なお、同一腕への2デバイス装着によるセンサー同士の干渉は認められず、検証に影響を与える問題は確認されませんでした。 <心拍数> <歩数> <睡眠> 「Air 平均」「Cmp(比較対象)平均」の単位は、就寝・起床時刻のみ「時刻(時:分)」、それ以外の指標はすべて「分」です。 「Bias」「MAE」の単位も、就寝・起床時刻のみ「分(時間幅)」、それ以外は「分」となります。 一部指標では差異を確認 一方で、いくつかの指標では、機種変更やアルゴリズム変