東都興業株式会社は、露地果樹園における気象リスク対策と作業負担軽減を目的とした新製品、露地果樹向けスマート防災網システム「ロジシェード」の試験販売を、7年1月より開始します。 本システムは、りんご・なし・ももなどの露地果樹園に設置する防災網を、タイマーや気象条件に応じて自動開閉するシステムです。 果実の日焼け、高温障害、降ひょうなどのリスク軽減を支援するとともに、高所でのネット展張・開閉作業、冬季の収納作業の省力化、安全性向上に貢献します。 近年、夏季の高温化や突発的な気象災害により、露地果樹では品質低下や収量ロスへの対策が重要性を増しています。一方、防災網や遮光資材の展張・収納作業は、高所作業や人手による対応が必要となる場合が多く、生産者にとって大きな負担となっていました。 当社は、農業用施設資材メーカーとして培ってきた開閉機構・制御技術を活用し、露地果樹園における防災対策の自動化・省力化を実現する新たなシステムとして、本製品の開発を進めてまいりました。 本システムの開発・実証には、国内唯一のりんごを中心とした研究機関である地方独立行政法人・青森県産業技術センターりんご研究所(青森県黒石市)及び、全国のりんご流通における20%のシェアを持つ民間卸売市場・弘前中央青果株式会社のグループ会社である弘果総合研究開発株式会社(青森県弘前市 代表取締役社長 葛西 憲之)と共同研究という形で検討を進め、日本ワイドクロス株式会社(大阪府柏原市 代表取締役社長 廣橋 寿祥)と独自の遮光ネットを共同開発するなど官民一体となって産地の課題に取り組んで参りました。 製品の主な特長 1. 多目的な気象リスク対策を支援 本システムは、防災網を必要なタイミングで展張・収納することで、果実の日焼け、高温障害、降ひょう、など、露地果樹で発生する複数のリスク軽減を支援します。 従来の単一目的の資材活用にとどまらず、気象条件や栽培状況に応じて柔軟に運用できる多目的防災網のシステムという点が特長です。 注)本画像はプロトタイプ実証試験の様子 2. 防災網の自動開閉・越冬仕様の収納構造により作業負担を軽減 防災網の開閉作業を自動化することで、生産者の作業負担を軽減します。 特に、脚立や高所作業を伴う園地では、作業安全性の向上にもつながります。 急な天候変化への対応を省力化することで、限られた人員でも効率的な園地管理を行いやすくなります。 またシーズン後の冬季・降雪時期における防災網の取り外しを不要とする収納構造も保守管理の手間を軽減する省力化を実現しています。 3. スマート農業に対応した制御システム 時刻設定によるタイマー制御により、防災網の開閉を効率的に管理できるシステムです。 将来的には、日焼け果の発生条件となる気温、雹害警報といった気象情報(ウェーザーニュース社・1kmメッシュ)とAPI通信し、予測に基づいた制御を行うことで、発生を未然に防ぐ高度な露地果樹向け環境制御システム・スマート農業への展開を目指します。 4. 露地果樹園に適した構造設計 本システムは、露地果樹園での使用を想定した防災網システムです。 園地の棚構造や栽培方式に応じて設置できるよう、現地条件に合わせた提案を行います。 開発の背景 果樹生産の現場では、近年の気候変動により、高温や強日射による果実の日焼け、突発的な降ひょう、晩霜、鳥害など、複合的なリスクへの対応が求められています。 天候の影響を直接受けやすい露地果樹栽培にも、施設園芸と同じような環境制御の概念が必要な状況になりつつあります。 一方で、防災資材の展張・収納作業には多くの労力が必要です。特に果樹園では高所作業を伴う場合もあり、作業者の安全確保や省力化は重要な課題となっています。 地方の労働人口の減少が将来的なリスクとして顕在化している中、果樹栽培における機械化樹形・省力樹形の普及、スマート農業の導入は喫緊の課題と言えます。 当社は、これまで農業用ハウス資材や開閉装置、環境制御関連製品の開発・販売を通じて、施設園芸分野における省力化・自動化に取り組んできました。 今回、その技術を露地果樹分野にも応用し、気象リスク対策とスマート農業の推進を両立する新たな製品として、本システムの試験販売を開始します。 共同研究パートナーからのコメント 青森県産業技術センターりんご研究所 栽培部長 後藤氏 現在、りんご生産においては、労働力不足と地球温暖化、特に高温による日焼け果の発生が大きな問題となっています。日焼け果の発生を軽減するためには、樹上への遮光資材の設置が最も効果的ですが、設置に労力を要することや、長期間遮光した際の果実品質への影響等が懸念されていました。 「ロジシェード」は、電動式でタイマーによる制御ができるため、広い園地でも自動で遮