カリモク家具株式会社(本社:愛知県知多郡、取締役社長:加藤 洋)は、新コレクション「MORIWA」を発表します。2026年7月1日(水)より発売を開始し、7月上旬より順次、全国のカリモク家具ショールームでの展示を予定しています。 「MORIWA」は、創業以来、広葉樹を主材とした家具づくりを続けてきたカリモク家具にとって、スギを主材とする初のコレクションです。開発の起点となったのは、野村不動産グループが2022年より取り組む、循環する森づくり、生物多様性、未来を創る人づくりを通し持続可能な社会の実現を目指す「森を、つなぐ」東京プロジェクト。本プロジェクトのフィールドとして東京都・奥多摩町に保有する「つなぐ森」の針葉樹を用い、これまでバイオマス燃料として燃やされていた小径・節有材を家具材として活用する取り組みを推進。建築家・プロダクトデザイナーの芦沢啓治も交えた三社の協働により開発された家具は、2025年度グッドデザイン賞を受賞し、オープンソース化された汎用的なデザインとして他地域への展開を目指していました。 「MORIWA」は、この協働から生まれた家具と思想を、全国の地域材活用へと広げていくコレクションです。スギの柔らかさと軽さという本来の特性を活かしながら、広葉樹との組み合わせによって必要な強度を確保。節を素材の表情として取り込み、日常使いに耐える品位と針葉樹ならではの風合いを両立しています。 初回のラインナップでは、タスクチェア、サイドチェア、テーブル、ベンチなど全6種のアイテムを展開します。カラーはClear、Smoked、Blackを用意し、空間の用途や求める質感に幅広く対応します。全国の地域材活用の可能性を、家具というかたちで広げていきます。 森から、家具へ。― 針葉樹という選択 日本の木材生産量の約93%は針葉樹が占めています。しかし、針葉樹であるスギは強度と細さを同時に求められる家具材としては不向きとされてきました。 野村不動産グループは、奥多摩町との包括連携協定のもと取り組む「森を、つなぐ」東京プロジェクトの一環として、「つなぐ森」の森林経営を通じた循環する森づくりを推進。地域の事業体やメーカー、建設会社等と連携することで、川上から川下までをつなぐ独自の木材サプライチェーンを構築しています。その中で、木一本を無駄なく活用し、森全体の価値をどのように向上させるかという課題に取り組むために生まれたのが、芦沢とカリモク家具との協働による家具開発です。「つなぐ森」で起きている課題は、日本各地の森林で共通するものでもあります。「MORIWA」は、ひとつの森での実践を起点に、全国に眠る地域材活用の可能性へと広げていくことを目指しています。「森」と「和・環・輪」を組み合わせ、「MORIWA」と名付けました。ものづくりを通じて、森の循環へとつながっていくことへの願いを込めています。 制約を、美へ。 芦沢は、針葉樹という素材の特性を制約としてではなく、デザインの個性として読み解くところから「MORIWA」のかたちを導きました。強度が求められる部位には広葉樹を組み合わせ、針葉樹には軽さと木目の美しさを担わせる。素材の顔と特性を見ながら構造とフォルムを決めていくアプローチは、芦沢の一貫した設計思想と重なります。デザインの開発にあたっては、視覚障がいの方や車椅子・義足利用の方がプロセスに参加するインクルーシブデザインの手法を採用しました。脚の断面を丸くする、背もたれに肘掛けの機能を持たせる。そうした配慮のひとつひとつが、フォルム全体の統一感にもつながっています。 カラーバリエーションは、空間の用途や求める質感に応じた選択を可能にします。Clearは針葉樹の明るい木目をそのまま活かし、Smokedは節や色むらを落ち着いたトーンに統一。Blackは高級感のある仕上がりとなります。 地域材への応答 「MORIWA」は、オフィスや商業施設、公共空間などのコントラクト案件への対応を主軸のひとつとして位置づけています。インテリアプロジェクトでは、地産材の活用が仕様要件として挙がるケースが少なくありません。広葉樹は産地が限られ、製材から乾燥まで相応の期間を要します。一方、スギは北海道から九州まで全国に自生し、どの産地でも製材できる樹種です。乾燥にかかる期間も短く、そうした要件に対しても「MORIWA」での対応が可能です。カリモク家具では全国各地で伐採される木材を産地・材種ごとに管理しており、各地域の針葉樹材との連携を通じた対応も視野に入れています。森から生まれた思想を、素材のレベルまで空間に反映することができます。 Arm Chair デザイン :芦沢啓治 塗装色 :Clear/Smoked/Black 主材 :スギ サイズ :W560/D550/H