対象プロジェクト地における生物調査の様子(東京都檜原村) アイフォレスト株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:丸山孝明、以下「iforest」)は、日本の森林で初めて、UAV LiDAR・衛星データによる高精度MRVと生物多様性評価を統合したNCCC Carbon Standardに基づく日本版ボランタリークレジット「IFOREST CREDITS ※1」を、東京都西多摩郡檜原村の私有林約17haで創出・発行したことをお知らせします。 ※1 IFOREST CREDITSとは、森林のCO₂吸収量だけでなく、生物多様性や水源涵養などの自然資本価値、地域への貢献を科学的に見える化・認証し、企業や社会が自然再生へ投資することで、脱炭素化とネイチャーポジティブの同時実現を目指す、新しい森林由来の日本版ボランタリークレジットです。 本プロジェクトは、東京都の「令和6年度吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」の採択を受けて始動した取り組みであり、iforestを中心に、ヤマハ発動機株式会社、株式会社バイオーム、東京建物株式会社、一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム(以下、「NCCC」)、国立大学法人九州大学都市研究センターなどが連携して実施しました。 この取り組みでは、UAV LiDAR(ライダー)計測と衛星データを活用した高精度MRV(Monitoring, Reporting and Verification)に、生物多様性・自然資本評価を統合。森林のCO₂吸収量に加え、生物多様性や自然資本の価値を科学的かつ定量的に可視化しました。さらに、方法論の開発から認証、クレジット発行までを一貫して実現した、日本の森林由来ボランタリークレジットにおける初の実装モデルです。 ■認証されたIFOREST CREDITSの概要 今回認証されたプロジェクトは、東京都西多摩郡檜原村に所在する17.31haの森林を対象として実施される森林再生・保全型プロジェクトです 。具体的には、放置人工林の適切な間伐や天然林の保全、生物多様性に配慮した針広混交林への誘導等を通じて、森林の炭素固定機能と生態系機能の向上を目指します 。 またクレジット計上期間は2025年から2045年までの20年間、プロジェクト実施期間は2025年から2035年までとしており、中長期的な森林再生・保全を見据えた設計となっています。 プロジェクト概要は以下の通りです。 ・プロジェクト名:東京都檜原村天然林・人工林再生プロジェクトプロジェクト (Hinohara Village, Tokyo Natural Forest・Artificial Forest Restoration Project) ・プロジェクト実施者:アイフォレスト株式会社 ・プロジェクトID:0002 ・所在地:東京都西多摩郡檜原村 ・対象面積:17.31ha ・クレジット計上期間:2025年~2045年 ・プロジェクト期間:2025年~2035年 ・適用方法論:NCCC-MD0002(新規植林・再植林・植生回復) ・クレジット認証量(割当分):258t-CO2e ・バッファプール割当量:44t-CO2e ・合計認証量:302t-CO2e NCCC発行、カーボンクレジット認証量の決定通知書 ■UAV LiDAR×衛星データで、高精度かつ実務的なMRVを実現 本プロジェクトの大きな特長は、UAV LiDARと複数の衛星データを組み合わせることで、森林バイオマス量やCO2吸収量を高精度かつ効率的に把握するMRV手法を構築した点にあり、衛星データ単体と比較して約61%の精度向上、さらに従来型手法と比較して約30~60%のコストダウンが示され、森林クレジット創出の現場における導入可能性を大きく高める成果が確認されました。 また技術面では、MODIS/Terra由来のNPP、Sentinel-2由来のNDVI、LiDAR由来の森林構造データなどを活用し、森林の状態を多面的に評価しています。解析例として、対象地では平均樹高24.9m、平均DBH22cm、樹木数22,015本、密度1,271.703本/haなどの指標が確認されており、森林の炭素吸収力や構造特性を定量的に捉える基盤整備を実現しました。 ヤマハ発動機 産業用無人ヘリコプター(UAV)によるLiDAR計測の様子 ■炭素価値だけでなく、生物多様性・自然資本も可視化 本プロジェクトでは、炭素吸収量の算定にとどまらず、生物多様性や自然資本の改善度を可視化する評価の枠組みも整備されました。NCCCの自然資本アウトカム・クレジット方法論では、森林構造評価(SCU)、衛星データ評価(Satellite Index)、生物種観測評価(SOU)などといった